「外国人参政権」を巡る大学入試センター
への質問とその回答
4月27日現在

 皆さんもご存知のことと思いますが、今年1月16日に実施された「現代社会」にて、政治的に現在進行形である「外国人参政権問題」を採用し、あたかも「違憲」ではない印象を与える答となっていました。
 このことについて、大学入試センターへファクスにて質問をいたしました。

 なお、先方からの回答は、ファクスですので、HP用に打ち直していますので段落等に原文との違いがございますことご了承下さい。  (転載自由)
                                            平成22年2月25日 渡邊裕一
質問1回目 回答1回目 質問2回目 回答2回目 質問3回目 回答3回目
質問4回目 回答4回目 質問5回目 電話確認 文科省へ電話 文科省回答
回答5回目 質問6回目 回答6回目 質問7回目 回答7回目 質問8回目
回答8回目 質問9回目 回答9回目 雑感

【質問】6回目 4月27日送信

大学入試センター 殿

 

質   問   状

 6度目の質問状を送らせていただきます渡邊裕一と申します。5回目の質問状に対しての回答を拝受いたしましたが、質問の意図を誤解されているようなので再質問させていただきます。

 5回目の質問状にて、2009年センター試験の日本史A問5への質問状に対する貴センターの回答と、2010年センター試験の現代社会問1への質問状に対する貴センターの回答とが、齟齬をきたしているのではないかとの質問をいたしました。

 それに対して貴センターからは、「いずれも教科書の掲載状況や採択率について事実を回答したものです」とのお答えをいただきました。しかし第5回の質問状は、貴センターが嘘の数値を回答しているとの指摘ではなかったのですが、十分に日本語を読解していただけなかったようです。

 当方がしました質問をもう一度噛み砕いてご説明いたします。2009年センター試験の日本史A問5への質問状に対する回答として、貴センターは「現在使用されている高等学校の日本史のすべての教科書にいわゆる「南京事件」についての記載があることから、同問は高校生の学習内容にそった出題であったと考えています」と回答しています。すべての教科書に記載があるから、受験生たちは間違えなく解答できるとのお答えです。それなりに理が適ったお答えです。

 しかし2010年センター試験の現代社会問1への質問状に対する回答は、「前回お答えしましたとおり、大学入試センター試験の問題は、高等学校の教科書を基礎として、大学・高校の関係者の協力を得て作成しております。その上でご指摘の設問について言えば、現行の「現代社会」の教科書のうち、「外国人参政権に関する最高裁判決」の記述があるのは、17点中10点、該当する教科書の採択率では約8割となっております」というものでした。

 つまり、17点中の7点の教科書、2割の受験生たちは教科書に基づいて解答することができません。また別に、1点の教科書は両論併記的な記述がなされています。つまりこれらの教科書を用いた受験生たちにとって、17点中10点、8割の採択率の教科書の話は何ら関係がありません。

 その上で、学会などで意見が二分しており、最高裁判決をどう読み取るかに関してまで議論が噴出しているトピックについて、17点中7点の教科書を用いた2割の受験生たちに、一方の説に賛成するように政治性を要求しているのです。これは、学習指導要領に基づいたセンター試験の出題ではありません。

 以上の点を鑑みた上で、受験生への公平を期すために、2010年センター試験の現代社会問1については、BもCも共に正解とするか、正答が導き出されない悪問であったとして全ての受験生に点数を与えるよう、判断されるべきであると思います。ご検討のほど、よろしくお願いいたします。

 当方の、第1回から第5回までの質問状の内容も踏まえて、社会的に疑念がわかない回答をお送りいただくことを期待しております。


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参照:2009年日本史Aに対する回答
http://blogs.yahoo.co.jp/deliciousicecoffee/39097427.html

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