本誌2月6日号でお伝えしたように、埼玉県本庄(ほんじょう)市と台南市が2月13日に「友好交流協定」を締結し、本庄市の吉田信解(よしだ・しんげ)市長と台南市の黄偉哲市長は台南市内にて調印式を行いました。
本庄市と台南市が交流するようになったのは、吉田市長が2月3日に市職員向けに発表したところによれば下記のような事情でした。
<洋蘭栽培と販売の国内大手である本市のモテギ洋蘭園が2011年に台南市に進出し、仁蘭園という会社名で大規模に栽培を行っています。
また台南市は現台湾総統の頼清徳氏が市長の時代から、日本の各自治体との交流関係を結ぶことに意欲的で、台日友好交流基金会という団体の理事長ご夫妻が本庄市を訪れています。
この基金会と仁蘭園の社長の呼びかけで9年前に私と市職員、当時の市議会また商工会議所の皆さまが台南市を訪問、これがきっかけで先ほど紹介した林百貨のパレードに「はにぽん」が毎年参加する交流が始まりました。
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なお、吉田市長のお話の中に「台日友好交流基金会」と出てきますが、現在の「財団法人台南市台日文化友好交流基金会」の前身名です。
現在の董事長は台南市議会議員や行政院農業委員会副主任(副大臣)だった李退之氏で、当初は夫人の郭貞慧さんが董事長として設立した法人です。
日台の都市間提携は、昨年12月17日に沼津市と高雄市が「観光交流促進協定」を締結しており、本庄市と台南市の「友好交流協定」はそれ以来の都市間提携で、今年初めての締結です。
1979年10月の青森県大間町と雲林県虎尾鎮の「姉妹町」締結からは153件(本会調査)となりました。
心からお祝い申し上げ、下記に中央通信社の記事をご紹介します。
台湾・台南市、埼玉県本庄市と友好交流協定 日本からの修学旅行に期待
【中央通信社:2025年2月13日】
https://japan.focustaiwan.tw/politics/202502130010
写真説明:
友好交流協定締結を喜ぶ(左から)台南市のご当地キャラクター「魚頭君」、黄偉哲台南市長、吉田信解本庄市長、本庄市マスコット「はにぽん」=2025年2月13日、台南市(台南市政府提供)
(台南中央社)南部・台南市と埼玉県本庄市は13日、友好交流協定を結んだ。
黄偉哲(こういてつ)台南市長は、交流を次の代まで続け、台南を本庄にある学校の修学旅行先にさせたいと期待を寄せた。
両市は、2011年に本庄市の洋ラン栽培・販売会社が台南市に進出して大規模栽培を手掛けたことをきっかけに交流が生まれた。
台南市政府によると、本庄市が海外の自治体と友好交流協定を結ぶのは初めて。
埼玉県日台親善協会によれば、埼玉県の自治体で台湾の地方政府と友好協定を交わすのも初めてだという。
協定の調印式には台南市のご当地キャラクター「魚頭君」と本庄市の「はにぽん」も出席した。
黄市長は、協定の締結を記念し、市内のアジア太平洋国際野球訓練センター(亜太国際棒球訓練中心)近くの新設道路の名称を「本庄街」にすると明らかにした。
吉田信解市長は、はにぽんが台南市にある日本統治時代の建物を改装した商業施設「林百貨」のパレードに5年連続で参加していることに触れ、今後より多くの分野での協力を推進したいと語った。
(張栄祥/編集:齊藤啓介)
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