日台の自治体 姉妹提携増加  中津 幸久(読売新聞編集委員)

これまで本誌では、日本と台湾の自治体による姉妹都市など都市提携についてできるだけ紹介し
てきた。最近になって、台湾から来日する観光客の多さばかりでなく、日台間のこの動きに注目す
るメディアも出てきた。

 読売新聞大阪本社版の6月29日付に掲載された中津幸久(なかつ・ゆきひさ)編集委員による
「日台の自治体 姉妹提携増加」がそれだ。5段抜きの大きな記事だ。

 本会が平成18(2006)年から作成している「台湾と姉妹提携する日本の自治体・議会」の一覧表
も掲載し、加賀市や滋賀県などに取材した記事で、恐らく日台の都市提携についてまとめた新聞記
事はこれが初めてではないだろうか。下記に図表を除く全文をご紹介したい。

 なお、記事中「自治体国際化協会が独自の要件で定義する『姉妹都市』」とあるが、これは自治
体国際化協会が定義する姉妹都市は、1)両首長による提携書があること、2)交流分野が特定の
ものに限られていないこと、3)交流するに当たって、何らかの予算措置が必要になるものと考え
られることから、議会の承認を得ていること、の3要件を備えていることを指す。

 日台の都市提携数は自治体国際化協会が14件、本会が30件と16件の差があるのは、主に2の交流
分野の特定と3の議会承認があるかないかによるようだ。

 日台間では日光市と台南市の「観光友好都市観光協定」(2009年)以来、観光に特化するケース
が少なくない。また、仙台市と台南市の「交流促進都市」(2006年)のように議会の承認を必要と
しない協定もあるからだ。

 また、「姉妹都市」記事の図表「台湾と姉妹提携する自治体」は、本会ホームページに掲載して
いる。

◆本会ホームページ「姉妹都市交流」
 http://www.ritouki.jp/sister-city.html


日台の自治体 姉妹提携増加 「親日」経済にも恩恵
【読売新聞(大阪本社版):2014年6月29日】

 台湾の馬英九総統は先月の読売新聞との会見で日台関係を「最も良好な状態」と語った。それを
反映するように、双方の自治体が姉妹都市になったり、観光交流などの協定を結んだりする「姉妹
提携」が増えている。日中関係が冷え込むなか、親日的な台湾との自治体交流が注目されている。

                                   編集委員 中津幸久

 「加賀四湯」の四つの温泉のうち、山代、片山津、山中の3温泉がある石川県加賀市が活気づい
ている。昨年の外し国人宿泊客は約2万9000人で過去最高となった。台湾が7割の2万人を占める。

 加賀市は7月上旬、台湾の台南市、高雄市、高雄市鼓山区とそれぞれ姉妹都市、観光交流都市、
友好交流都市の提携に踏み切る。山代温泉観光協会の安念(あんねん)義浩事務局長は「台湾の人
は日本ファンが多く、地方の文化にも関心が高い。提携で市全体としてPRできる」と期待を込め
る。

 1979年に始まった日台の自治体の姉妹提携は2013年末で計30件(「日本李登輝友の会」)。年1件
程度だったが、12年は5件、13年は7件と増加ぶりが顕著だ。

                     ◇

 琵琶湖の水質保全で培った技術を生かし「水環境ビジネス」に取り組む滋賀県は昨年12月、台南
市と経済産業交流に関する覚書を交わした。県内企業が排水処理装置を台南の企業に納入したのが
縁で、県商工政策課の望月敬之企画調整担当参事は「来年は現地で観光博に出展する予定。観光客
も呼び込みたい」と話す。

 自治体側には、台湾との交流を進めることで、観光客の誘致や特産品の輸出を促し地域の活性化
につなげたいとの思惑があるのだろう。

 姉妹提携の増加について、台湾の大使館に相当する台北駐日経済文化代表処の許国禎広報部長は
「東日本大震災で台湾から多額の支援があったことで、台湾は親日的だとの印象が改めて広まった
からではないか」と見る。

 確かに、姉妹提携は震災の翌年から目立つ。自治体側にも「議会で<台湾はあれだけ日本のこと
を大事にしてくれた。我々も台湾を大事にしないといけない>との意見が出て弾みがついた」(熊
本県)との声が聞かれる。

                     ◇

 08年に発足した馬英九政権は日台関係を「特別パートナーシップ」と位置づけ、対日重視姿勢を
示している。「価値観外交」を掲げる安倍政権との間で懸案だった漁業協定を締結するなど良好な
日台関係も背景にある。加賀市の担当者は「日中関係が悪い分、信頼できる台湾と交流しようとの
空気はある」と話す。

 台湾との交流をめぐっては、岡山市が03年、新竹市と友好交流協定を締結した際、同じ友好交流
都市の中国・洛陽市から交流凍結を通告された経緯がある。「中国に配慮しながらやっている」と
漏らす自治体もあるものの、中国の露骨な圧力は減った。

 1972年の日中国交正常化と同時に日台は断交したが、政府間で調印した日中共同声明は本来、自
治体の活動を縛るものではない。中国としても干渉する根拠はなく、姉妹提携の数が増えれば対応
しきれないのが実情だろう。

 自治体国際化協会が独自の要件で定義する「姉妹都市」の統計では、提携先は中国が354で台湾
の14を圧倒する。ただ、過去10年間の提携割合は中国17%、台湾43%と、対中提携に頭打ち傾向も
見える。とはいえ、日台提携はまだ少なく、より実態に見合った交流を進める必要がある。

 昨年の台湾からの訪日客は中国を上回る約220万人で、人口の10人に1人が訪れた計算になる。日
台交流の日本側窓口・交流協会による台湾人の意識調査(12年)で「最も好きな国」は日本が1位
の41%と、2位米国の8%に大差をつける。地理的にも心情的にも近い日台は交流の余地が大きい。
自治体の提携が後押しすることを期待したい。

*図表:台湾と姉妹提携する自治体(「日本李登輝友の会」、自治体名は提携当時)

*図表:中国、台湾との姉妹都市のうち、2013年までの10年間に提携した割合(自治体国際化協
 会)


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