【中国の“超訳”が作る虚像:高市政権攻撃の背景にあるもの】
台湾独立建国聯盟日本本部 中央委員 林省吾(Shogo Lim)
11月23日、中国の王毅外相が「日本の軍国主義復活を許さない」と日本を名指しで批判した。
だがこれは、中国が日本と健全な関係を築く意思がないことの表れである。
独裁政権には常に“外敵”が必要で、中国にとってそれは日本と台湾だ。
国会での高市総理の「台湾有事は日本有事」発言は、中国に口実を与えたように見える。
しかし、この発言がなくても中国は別の理由で高市政権を攻撃していただろう。
高市政権の誕生は、中国が日本政治に影響を及ぼす余地を狭めたからだ。
中国の常套手段は、「操れる相手には圧力、操れない相手にはレッテル貼り」。
今回の“有事”騒動もそのパターンで、高市総理を「侵略者」と断じることで、自国の行動を正当化しようとしている。
● 高市総理は本当に中国を挑発したのか?
発端は岡田克也議員の国会質問だった。
総裁選時のテレビ番組での発言について見解を問われた高市総理は、当時の考えが変わらないと答えただけで、存立危機事態の認定は従来通り「政府が総合的に判断する」と述べただけだ。
しかし中国政府はこれを「日本が台湾有事で中国に戦争を仕掛ける」と“超訳”した。
● 中国の「官民一体」フェイクニュース製造
同時に中国はSNSで、台湾人と日本人を自称した偽アカウントを大量に動かし、「高市氏の発言に台湾人が困っている」「日本は挑発している」といった投稿をばらまき、日本の世論を分断しようとした。
外交部や大阪総領事の挑発的発言も、「高市=トラブルメーカー」という印象操作の一環である。
さらに「日本で中国人への犯罪が増えている」という根拠のない情報を流し、中国人の日本旅行を事実上制限する口実とした。
外務省が即座に否定したが、中国の航空各社は中国政府の圧力で日本便を欠航にした。
とはいえ、今の日本はかつてほど中国人観光客に依存しておらず、影響は限定的だった。
●日本は「一つの中国原則」を認めている、という嘘
中国は「世界各国が一つの中国原則を認めている」と主張するが、これは明らかな誤りだ。
日本を含む多くの国は「理解・尊重」するだけで、「承認」をしているわけではない。
しかし中国はその違いを意図的に曖昧にし、台湾に関する発言を封じ込めようとする。
日本も長年、中国の反発を恐れ台湾を事実上“中国の一部扱い”してきた。
台湾人が日本の戸籍に「台湾」と記載できるようになったのは2025年であり、教科書でも台湾を中国の一部とする地図が残っている。
2011年の東日本大震災で台湾から義援金が届いたことで、ようやく「台湾は中国とは違う」という認識が広がった。
●中国こそ軍国主義の現在進行形
日本を軍国主義と批判する中国自身こそ、ファシズムと軍国主義を体現している。
1949年の建国以来、チベット・東トルキスタン・南モンゴルを侵略し、今も各地でジェノサイドを行っている。
その野心は“固有領土”と主張する台湾のみならず、日本にも及ぶ。
ロシアがウクライナ侵攻の際「ウクライナはナチスだ」と言い訳したように、「日本の軍国主義復活を許さない」というのも侵略の口実にすぎない。
日本人の“戦争アレルギー”を利用し、国内世論を揺さぶる中国の認知戦術は巧妙で、今や一部の日本人は「日本が先に戦争を仕掛けるのでは」と信じてしまうほどである。
●自国を守ることは、何一つ悪くない
忘れてはならないのは、日台間に安保条約が存在しないことだ。
台湾有事が起きても、自衛隊が動けるのは日本が「存立危機事態」を認定した後であり、それまでは何もできない。
これを軍国主義とは呼べない。
政治が優先すべきは他国への忖度ではなく国民の命である。
日台が有事になるかどうかの主導権は中国にあり、日本にも台湾にも決定権はない。
「備えはするが、自ら戦争は望まない」。
その姿勢こそが軍国主義国家への最大の抑止力となる。
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