島市に住む多山順一氏(本会会員)の案内により呉市の「広第11海軍航空廠」で一緒だった日本人
元工員らと交流した。
その後、戦闘機「雷電」の生産に携わった高座海軍工廠があった神奈川県を訪れ、米軍の空襲で
犠牲になった台湾少年工を慰霊するため、高座海軍工廠の技手(ぎて)だった早川金次氏が大和市
内の善徳寺に建立した慰霊碑を参拝、高座日台交流の会(石川公弘会長)などとの交流を重ね、18
日には高座日台交流の会の石川会長や橋本理吉・事務局長などと台北駐日経済文化代表処を訪問し
て帰台した。
代表処の広報誌「台湾週報」が訪問の様子を2枚の写真とともに紹介しているので、下記に紹介
したい。
ちなみに、満89歳(大正15年生まれ)となる李雪峰氏を会長とする元台湾少年工たちの平均年齢
は86歳だという。日本人男性の平均寿命だという80歳よりかなりの長命だ。今回の来日でも、家族
や奥さんが付き添ってきたとはいえ、誰一人として体調を崩すこともなく無事に帰台されている。
昨日、李雪峰会長にご連絡すると、大きな声で「みんな元気に帰ってきたよ」と答え、この日の
午後に訪れる出雲青年会議所の青年たちと会うのが楽しみだとも言っていた。
難関の選抜試験を突破して「台湾少年工」となったという誇りと、日台交流に尽くしたいという
使命感が、台湾少年工たちの長生きの秘訣しれない。
台湾高座会日本訪問団一行が台北駐日経済文化代表処を訪問
【台湾週報:2015年5月18日】
http://www.taiwanembassy.org/JP/ct.asp?xItem=615694&ctNode=3522&mp=202
李雪峰・台湾高座台日交流協会理事長を団長とする台湾高座会日本訪問団一行、並びに日本側の
「高座日台交流の会」の石川公弘会長らが5月18日、東京・白金台の台北駐日経済文化代表処を訪問し、徐瑞湖・駐日副代表が一行を歓迎した。
台湾高座会は、第二次世界大戦中に神奈川県の高座海軍工廠で台湾出身の少年工として勤務した
関係者らがメンバーとなり、「高座日台交流の会」などの高座海軍工廠とゆかりのある日本人関係
者らとの友好親善交流を続けている。
徐・副代表は、あいさつの中で、李雪峰・理事長が2013年に日本政府から「旭日小綬章」を授与
されるなど、台湾高座会が長年にわたり台日間の友好交流のために大きく貢献してきたことに感謝
の意を表した。
李・理事長は、今回の訪日は13日より広島から入り、呉の旧海軍第11航空工廠跡、江田島などを
参観し、日華広島県議員連盟と交流した後に、神奈川県大和市へ移動し、16日に「高座日台交流の
会」年度大会に出席し、17日に同県伊勢原市で開かれた「高座日台の会」の総会にも出席したこと
を説明し、戦後70周年にあたる節目の年に、盛大な歓迎を受け、交流ができたことに感謝の意を表
した。
石川会長は、今回訪日した「台湾高座会」が17日付の神奈川新聞に「『世界一の親日国』といわ
れる台湾で『最大の親日団体』」と紹介されていたことを紹介し、「父が(台湾少年工寄宿舎の)
舎監であったことから、私は10歳のときに台湾少年工と出会い、少年工の方々がいかに日本を愛
し、一生懸命働き、戦後も70年間にわたり日本との交流に尽力されてきたことも存じ上げている」
と述べ、これらの歴史について書籍の執筆などを通してより多くの日本人に伝えていきたいとの意
欲を示し、末永い友好交流に期待を示した。