40名は、16日に「第2の故郷」と慕う高座海軍工廠があった神奈川県大和市を訪問した。
この日、一行は、米軍の機銃操作で犠牲になった台湾少年工を慰霊するため、高座海軍工廠の技
手(ぎて)だった早川金次氏が大和市内の善徳寺に建立した慰霊碑を参拝。その後、高座日台交流
の会(石川公弘会長)が主催する歓迎会に参加し、出迎えた日本側メンバー約60名と交流、親睦を
深めた。
歓迎会では高座日台交流の会から、当時、生産に携わった戦闘機「雷電」の鉄製模型をプレゼン
トされ感激もひとしおのようだった。
東京新聞がそのときの模様を伝えているので、下記に紹介したい。
元台湾少年工が大和市訪問 「絆永遠に」親睦深める
【東京新聞:2015年5月17日「神奈川版」】
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/20150517/CK2015051702000128.html
写真:慰霊碑を参拝する元少年工ら=大和市で
戦時中に軍需工場「高座海軍工廠(こうざかいぐんこうしょう)」(座間市など)で、軍用機の
生産に従事した元台湾少年工17人とその家族ら計約40人が16日、宿舎のあった大和市を訪れ、交流
を続けている「高座日台交流の会」のメンバーらと親睦を深めた。
台湾少年工は、戦況の悪化で不足する労働力を補う目的で、工業学校の卒業資格が得られること
などを条件に募集。10代を中心とした8000人以上が応じ、市内の宿舎で寝起きしながら戦闘機「雷
電」などの生産に携わったほか、各地の工場に派遣された。
来日したのは、元少年工でつくる同窓組織「台湾高座会」のメンバーら。この日、交流の会とと
もに市内の善徳寺を訪れ、空襲などで亡くなった仲間たちを慰霊する碑を参拝した。
その後、市内の飲食店で歓迎会が開かれ、台湾高座会の李雪峰総会長(88)は「第二の故郷、大
和に戻り、皆さんの顔を拝見できてうれしく思っている。この絆を永遠に保ち、これからも皆さん
と手を組んでいきたい」とあいさつ。交流の会会長の元大和市議で、父が宿舎監だった石川公弘さ
ん(81)は、東日本大震災の際、台湾から多くの支援を受けたことへの謝意を表した上で、将来に
わたって深い関係を維持していく考えを示した。
(寺岡秀樹)