八田技師の足跡永遠に 国内外から集い生誕祭 金沢ふるさと偉人館

【2月22日 北國新聞】
http://www.hokkoku.co.jp/_today/H20090222105.htm

 台湾で水利事業に尽力した八田與一(よいち)技師(金沢出身)の生誕百二十三年祭は
二十一日、金沢市の金沢ふるさと偉人館で行われ、全国各地や台湾から集まった約百二十
人が遺徳をしのんだ。

 生誕祭は、八田技師の母校である金沢市花園小五年生と歌手の嶌村義隆さんが歌う技師
の賛歌「嗚呼(ああ)! フォルモサ ダムの父」で幕開けした。八田技師の後輩たちが
「貴方(あなた)の足跡 永遠(とわ)に継ぐ」と歌うと大きな拍手がわいた。

 ふるさと偉人館の松田章一館長が、八田技師顕彰の大きな出来事としてアニメ映画「パ
ッテンライ!!」(同製作委員会、北國新聞社、虫プロダクション製作)の公開を挙げ
「石川の誰もが八田技師を知ることができるようになったし、全国にも広がる」と述べ
た。

 台北駐日経済文化代表処の馮寄台(ひょうきたい)代表は、馬英九台湾総統の署名が入
った八田技師墓前祭の写真をふるさと偉人館に寄贈した。馮代表は北回帰線上には砂漠が
多いが、同線上の台湾南部は穀倉地帯だと説明した上で「それは八田さんが台湾のために
大きな貢献をしたからだ」と述べた。

 八田技師が築いた烏山頭ダムと水路網を管理する嘉南農田水利会の徐金錫会長は「台湾
と日本の大きな外交をしている大きな人が八田技師ではないか」と語った。

 八田技師の孫である八田修一さん(51)=名古屋市=が講演し、父の晃夫さんが生前、
台北日本人学校の児童に「日台の架け橋になれ」と呼びかけたことを紹介した。その上で
「父は子供たちが、その精神を受けて自分らの後に続いてくれると確信したと思います」
と話した。

 馮代表は金沢市今町の八田技師生家を訪問、同市内で谷本正憲知事、県議会日台友好議
員連盟メンバー、山出保市長と懇談した。

 「八田技師夫妻を慕い台湾と友好の会」事務局長の中川外司さんの北國文化賞受賞祝賀
会は二十一日、金沢エクセルホテル東急で開かれ、約百二十人が、八田技師の功績を広め
るため活動を続ける中川さんにさらなる期待を寄せた。

 贈呈者の飛田秀一北國新聞社社長は、金沢市内の小学校などで「パッテンライ!!」の
団体観賞の輪が広がっていることを紹介した上で「もし中川さんたちの活動がなければ、
八田技師の存在を多くの人が知らなかっただろうし、小松と台北の直行便もできていない
と言ってもいいと思う」と述べた。台北駐日経済文化代表処の馮代表らが祝辞を贈った。

 故八田晃夫さんの妻の綾子さんから花束を贈られた中川さんは「台湾にお参りに行った
皆さんと一緒に賞をいただいたと思っている。仲間と命の続く限り頑張りたい」と謝辞を
述べた。

 金沢学院大の石田寛人学長の発声で乾杯した。「パッテンライ!!」に登場する「山形
土木局長」は中川さんがモデルであることが虫プロダクションの伊藤叡社長から紹介され、
映像が流された。


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