【祝】 JR四国「藍よしのがわトロッコ」と台湾鉄路「藍皮解憂號」が「姉妹列車協定」

JR四国のトロッコ列車「藍よしのがわトロッコ」と国営台湾鉄路の観光列車「藍皮解憂號」は4月19日、双方とも同じく「藍」を冠する観光列車であることから、協定締結で列車の知名度を高めて台日鉄道文化交流と観光発展を促進させたいとして「姉妹列車協定」を結んだ。

締結式は屏東県内にある台湾鉄路の枋寮駅で行われ、JR四国の長戸正二専務・鉄道事業本部長と台湾鉄路の劉雙火・副社長が姉妹列車協定に調印した。

JR四国のニュース・リリースによれば、トロッコ列車「藍よしのがわトロッコ」は、かつて「おおぼけトロッコ号」「瀬戸大橋トロッコ」「幕末維新号」として運行していた車両を改装し、2020年10月10日よりJR徳島線で運行開始。

徳島駅と阿波池田駅を2時間24分ほどで結び、土・日・祝日の運行だという。

一方の藍皮解憂號(ランピジエヨウハオ)は2020年に普通列車としての運用を終えた非冷房の旧型客車を改修し、翌2021年10月23日から南廻線で運行を開始。

南部の枋寮駅と東部の台東駅を3時間8分で結び、毎日運行している観光列車。

ちなみに、日台間の鉄道提携は、本会調査によれば、1986年1月25日に結んだ大井川鐵道と阿里山森林鉄道の「姉妹鉄道」を嚆矢として、本年3月14日の西武鉄道と国営台湾鉄路の「姉妹車両協定」まで48件ある。

しかし、列車提携は少なく、2012年3月12日に結ばれたJR北海道のSL C11「冬の湿原号」と台湾鉄路管理局の「SL CK124」の「姉妹列車提携」が初めてで、JR四国「藍よしのがわトロッコ」と台湾鉄路「藍皮解憂號」の「姉妹列車協定」が2件目となる。

なお、下記に紹介する朝日新聞の記事に「JR四国が海外の列車と姉妹協定を結ぶのは初めて」とあるが、あくまでも「姉妹列車協定」が初めてということで、日台間で初めて姉妹駅を結んだのはJR四国で、2013年10月13日に松山駅と台湾鉄路管理局の松山駅が「姉妹駅」を結び、2016年2月25日には台湾鉄路管理局と「友好鉄道協定」を締結している。

上述したように、姉妹車両協定もJR北海道に次いで2番目と、日台の鉄道提携では先駆的な動きをしていることを補足しておきたい。

心から日台の「姉妹列車協定」を祝し、下記にJR四国のニュース・リリースと朝日新聞の記事をご紹介したい。

*台湾鉄路管理局は2024年1月1日に国営台湾鉄路になっています。

◆JR四国「藍よしのがわトロッコ」・台湾鉄路「藍皮解憂號」 姉妹列車協定の締結について  【四国旅客鉄道株式会社「ニュース・リリース」:2024年4月17日】https://www.jr-shikoku.co.jp/01_trainbus/lp/yoshinogawa-breezyblue/pdf/20240417_press.pdf


JR四国のトロッコ×台湾の観光列車 「藍」でつながる初の姉妹協定【朝日新聞:2024年4月20日】https://www.asahi.com/articles/ASS4M4DY9S4MPLXB00FM.html

【香川】JR四国のトロッコ列車「藍よしのがわトロッコ」と国営台湾鉄路の観光列車「藍皮解憂號(ランピジエヨウハオ)」が19日、姉妹列車協定を結んだ。

JR四国が海外の列車と姉妹協定を結ぶのは初めて。

藍よしのがわトロッコは2020年にデビューし、主に徳島線を走っている。

藍皮解憂號は、長年普通列車として親しまれた客車を改修し、レトロな観光列車として21年から台湾南東部の海岸線を運行している。

両列車とも青色で、列車名に「藍」が使われていることから、姉妹提携することになった。

締結式典は台湾・屏東県の枋寮駅で開かれ、JR四国の長戸正二専務・鉄道事業本部長と台湾鉄路の劉雙火・副社長が姉妹列車協定に調印した。

劉副社長は「両列車はそれぞれ特徴を持っており、地元の美しい景色を楽しんでいただけることを願っている」、長戸専務は「二つの列車は姉妹列車にふさわしい共通点を持っており、日台のお客様に喜んでいただける列車だと確信している」とあいさつした。

関係者は記念のヘッドマークが掲げられた藍皮解憂號に乗り込んで台東に向けて出発した。

21日は徳島駅で同じヘッドマークを付けた藍よしのがわトロッコの出発式も予定されている。

(福家司)


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