【祝】 長野県教委が台北市と新北市の教育局と「教育交流協力に関する覚書」を締結

日本と台湾の姉妹校など、教育関係の提携は地域に限定されがちな地味なニュースですが、都道府県の教育委員会になりますと、公立高校生の海外への修学旅行に権限を持っていますので影響はかなり大きくなります。

長野県教育委員会は3月18日に台北市教育局と「教育交流協力に関する覚書」を結び、翌19日には新北市教育局とも「教育交流協力に関する覚書」を結びました。

事前に発表したプレスリリースによれば、両教育局と下記の連携と協力関係の一層の強化を目的としているそうです。

・青少年の国際交流に積極的に取り組み、地域固有の文化を取り入れた国際理解教育や教育旅行(修学旅行、 研修旅行等)の促進について協力する。

・学校同士の姉妹校提携を進め、訪問・オンライン等による学校間の定期的な交流を行う。

長野県教育委員会は2018年9月に高雄市教育局と「教育交流協力に関する覚書」を締結していますので、これで3件目となります。

日台の教育委員会同士の提携は、2014年5月22日に広島県教育委員会と桃園県教育局「教育協定」を結んだのが最初で、今回の提携で11件目となります。

下記にご紹介します。

日台の高校生の海外修学旅行は、日本からは台湾がもっとも多く、新型コロナウイルス感染症が流行する前の2017年度の台湾への修学旅行者数は5万3,603人で断トツの1位で、2位アメリカの2万8,335人に大きく水を空けています。

コロナが収まった現在、今年2月19日に静岡県は、台湾の教育部が主導する「小学校・中学校および高校国際教育交流連盟」と教育分野での交流・連携強化に向けた覚書を締結し、熊本県でも台湾との教育交流の促進を目的に、間もなく熊本県教委は台湾政府の教育部付属機関と覚書を締結する予定だそうです。

このような県教委の動きや自治体同士の都市間提携の急増ぶりから、台湾への修学旅行者数が増えることは目に見えていると言っても過言ではない状況です。

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日本と台湾の教育提携【2025年3月19日現在:11件 日本李登輝友の会調べ】

1)2014年05月22日 広島県教育委員会と桃園県教育局が「教育協定」を締結。

2)2015年09月07日 徳島県教育委員会と新竹市教育処が「教育交流協定」を締結。

3)2016年12月19日 東京都教育委員会と台北市教育局が「教育交流に関する覚書」を締結。

4)2016年12月20日 東京都教育委員会と高雄市教育局が「教育交流に関する覚書」を締結。

5)2018年09月13日 長野県教育委員会と高雄市教育局が「教育交流協力に関する覚書」を締結。

6)2021年08月31日 青森県教育委員会と台北市教育局が「教育交流協力に関する了解覚書」を締結。

7)2024年01月17日 大分県教育委員会と台北市教育局が「教育覚書(MOU)」を締結。

8)2024年09月10日 河口湖南中学校組合教育委員会と高雄市教育局が「教育交流に関する覚書」を締結。

9)2025年02月21日 大分県教育委員会と新北市教育局が「教育覚書」を締結。

10)2025年03月18日 長野県教育委員会と台北市教育局が「教育交流協力に関する覚書」を締結。

11)2025年03月19日 長野県教育委員会と新北市教育局が「教育交流協力に関する覚書」を締結。


台湾・新北市が長野県と教育交流覚書締結 市教育局長、ビジネス人材の育成に期待【中央通信社:2025年3月20日】https://japan.focustaiwan.tw/society/202503200004

(新北中央社)北部・新北市政府教育局は19日、長野県教育委員会と教育交流協力に関する覚書を締結した。

同教育局の張明文(ちょうめいぶん)局長は、学術・文化交流を深化させて児童生徒の国際的な視野を広げると共に、グローバルな競争力を備えたビジネス・経営人材を育成していくと話した。

新北市内で行われた締結式には、長野県の武田育夫教育長が訪台して出席した。

武田氏は、県の留学支援事業で直近2年間では46人の高校生が推薦を受けて新北市を訪問し、教育での協力を深めてきたと言及。

今後双方の交流促進を通じて、より多様な相互訪問の機会を提供できることに期待を寄せた。

締結式には新北市立淡水高級商工職業学校の生徒も参加した。

市教育局によれば、同校は2023年に県立の高遠高校と姉妹校提携を結んでいるほか、同県の上田西高校とも短期交換留学を実施している。

これまでに交流に参加した生徒は、台日で異なるビジネスやマーケティングのカリキュラムについて理解を深めているという。

(黄旭昇/編集:田中宏樹)


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