一般財団法人日本気象協会と社団法人台湾気候服務連盟は4月16日、「協力覚書」を締結したことを発表しました。
台湾気候服務連盟が海外の企業と覚書を結ぶのは初めてだそうで、翌17日に行われた調印式には、日本側は服部崇・日本台湾交流協会台北事務所副代表、台湾側は程家平・台湾中央気象署署長が立ち会い、辻本浩史・日本気象協会常務理事と陳泰然・台湾気候服務連盟理事長が臨んだそうです。
1950年に設立された日本気象協会は、台湾の気象関係者とは1984年から40年にもおよぶ協力関係があるそうです。
片や台湾気候服務連盟は、台湾中央気象署が台湾の六大民間気象関連機関およびシンクタンクと連携して2021年8月に設立されたばかりだそうですが、2023年2月に来日して日本気象協会と業務交流を開始し、情報交換や意見交換を重ねてきたそうです。
日台間ではこれまで、自治体や学校や議会だけではなく鉄道、湖、山、鉄道、神社と廟、温泉、動物園、博物館、水族館、弁護士会、教育委員会、ゴルフ場、自転車道、マラソン、空港など、多くの分野で提携関係がありますが、近年は気候変動への対策や気象データを産業で利活用するグリーンビジネスが注目されていることから、日台間でも気象分野での提携が結ばれました。
恐らく日台間では初めてのことと思われます。
残念ながら、日本の報道ではこの気象提携の記事は見当たりませんでした。
しかし、気候変動対策や台湾有事などでは日台間の気象提携はとても重要になってくると思われ、心から祝意を表し、下記に「Taiwan Today」の記事をご紹介します。
日本気象協会と台湾気候服務連盟がMOU、気象ビジネスの拡大と推進で協力【Taiwan Today:2024年4月17日】https://jp.taiwantoday.tw/news.php?unit=149&post=251290&unitname=%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B9-%E5%A4%96%E4%BA%A4&postname=%E6%97%A5%E6%9C%AC%E6%B0%97%E8%B1%A1%E5%8D%94%E4%BC%9A%E3%81%A8%E5%8F%B0%E6%B9%BE%E6%B0%97%E5%80%99%E6%9C%8D%E5%8B%99%E9%80%A3%E7%9B%9F%E3%81%8CMOU%E3%80%81%E6%B0%97%E8%B1%A1%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%8D%E3%82%B9%E3%81%AE%E6%8B%A1%E5%A4%A7%E3%81%A8%E6%8E%A8%E9%80%B2%E3%81%A7%E5%8D%94%E5%8A%9B
中央気象署(日本の気象庁に相当)は16日、台湾気候服務(サービス)連盟(TCSP)と日本の日本気象協会(JWA)が協力覚書(MOU)を締結したと発表した。
台湾と日本の双方の社会が気候変動による衝撃に対応し、気候リスクに対する管理及び適応能力を向上させることができるよう協力する。
中央気象署によると、台湾気候サービス連盟の陳泰然理事長と日本気象協会の辻本浩史常務理事が17日午前、双方を代表して調印に臨んだ。
また、中央気象署の程家平署長と日本台湾交流協会台北事務所の服部崇副代表が立会人として同席した。
同時に、台湾と日本の今後の協力の形態や気象の応用技術研究や交流などについて議論が行われた。
日本気象協会は1950年に創設された、日本で最大規模を誇る民間の気象コンサル会社の一つ。
現在は気象・防災・環境分野におけるデータ解析やコンサルティングなどのサービス提供を主要業務としている。
また、台湾の中央気象署とは40年近くの協力関係にある。
一方、台湾気候サービス連盟は官民連携による気象サービスの促進と気象ビジネスの発展を目的に、中央気象署が台湾の民間の気象関連機関やシンクタンクなどとともに設立した団体だ。
日本気象協会とは2023年2月から業務交流を開始した。
中央気象署は、今回の業務提携により、日本気象協会が持つ気象データの活用、再生可能エネルギー関連技術やコンサルティングサービス等のノウハウや知見を、気象データの活用サービスを提供する台湾の民間企業と共有し、台湾と日本の気象ビジネスの長期的な交流と友好関係を発展させられるよう期待を寄せている。
中央気象署の程家平署長は、台湾気候サービス連盟と日本気象協会のMOU締結を歓迎するとともに、「台日双方の産官学が気象サービスを活用したり、革新技術や気象産業の発展の経験を共有できる重要なプラットフォームとなり、双方の社会が気候変動による衝撃に対応し、気候リスクに対する管理と適応能力を向上させられるよう協力して欲しい」と述べた。
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