市提携を結び、田沢湖と高雄・澄清湖の姉妹湖(1987年)、玉川温泉と北投温泉の温泉姉
妹協定(2011年8月19日)、道後温泉と北投温泉の友好協定(2011年11月4日)、日台漁業
協定(2013年4月10日)、東京都水道局と台北市水道事業部門の水道提携(2013年4月12
日)、江ノ電と平渓線の観光連携協定(2013年4月23日)、共同通信社と中央通信社の協力
協定(2013年5月1日)、東京スカイツリーと台北101の友好計画署名(2013年5月13日)な
ど、さまざまな分野での提携が結ばれている。
来る6月14日、和歌山県の白浜温泉と台湾の礁渓温泉が温泉姉妹提携を結ぶという。先述
したように、これまで玉川温泉と北投温泉、道後温泉と北投温泉が提携しているので、日
台3番目の温泉姉妹提携となる。地元紙の「紀伊民報」が伝えているので、下記に紹介したい。
また、7月以降に、富士山と台湾の玉山(旧称・新高山)と姉妹山関係を結ぶという。産
経新聞が伝えているので、別途紹介したい。
いずれにしても、心から祝意を表したい。日本は台湾と国交がないため、「非政府間の
実務関係」と規定するが、こういうさまざまな「日台の絆」が国家的交流を下支えしてい
ることに改めて思いを馳せたい。
台湾の温泉地と姉妹提携 白浜温泉国際観光協
【紀伊民報:2013年5月31日】
和歌山県白浜町の宿泊、観光施設など13事業所でつくる白浜温泉国際観光交流協議会
(中田力会長)は30日、台湾の礁渓(しょうけい)温泉と温泉姉妹提携をすると発表し
た。協議会メンバーと県職員らが6月に礁渓温泉を訪れて調印する。中田会長は「まずは民
間で交流を深め、相互に観光客を増やしたい」と話している。
礁渓温泉は台湾北部に位置する宜蘭県の礁渓郷(人口約3万6千人)にあり、台北市から
車で約50分の所。18世紀後半に温泉が見つかったとされている。
6月13〜16日に中田会長や中峯宏副会長、県観光局の榎本善行局長ら11人が台湾を訪問。
14日に礁渓温泉で中田会長と「宜蘭県礁渓湯仔城温泉産業及び観光発展協会」のシャウ・
シーシン理事長が協定書に調印する予定。
協定書(案)では「相互の交流と友好の和を将来にわたって温めるため提携する。両温
泉は自然環境の保全や温泉観光事業の推進、人材の交流など多くの分野での連携を積極的
に推進し、親善関係を強める」としている。
協議会によると、協定は日本の外務省に当たる台湾外交部の主導で進められ「台湾全土
に姉妹提携が発信されるため、温泉好きの台湾人にアピールできる」という。また、台湾
の旅行会社による訪日ツアーの喚起にもなり、円安の追い風もあって観光客の増加に期待
が集まっている。
協議会は外国人観光客の誘致活動を活発化させようと今年1月下旬に発足した。県と連携
し、東アジアや東南アジアの観光関係者への働き掛けを強めている。
台湾への取り組みもその一つで、3月に大阪市の台北駐大阪経済文化弁事所を訪問。台湾
観光協会大阪事務所長や台湾貿易センター大阪事務所長とも面談し、観光を通じた交流促
進を要請していた。
台湾から和歌山県への観光客は2008年が4万9716人、09年3万2288人、10年2万6542人と下
降気味で、11年は東日本大震災、紀伊半島大水害などでさらに1万7393人と落ち込んだ。
中田会長は「白浜では白良浜とワイキキビーチが姉妹浜提携をし、その後、町とホノル
ル市の友好都市提携に発展した。今回もそうしたきっかけになれば」と話している。