8月4日、東京の八王子市教育委員会と高雄市教育局が「教育交流協力についての覚書」を締結しました。
締結式は八王子市役所で行われ、八王子市の安間英潮(やすま・ひでしお)教育長と高雄市の呉立森・教育局長が覚書に署名したそうです。
八王子市は、台湾の高雄市が日本統治時代「打狗」(takao)と呼ばれ、その発音が八王子市内にある高尾山(たかおさん)とよく似ていることをきっかけとして、中国からの圧力をかわし、2006年11月に高雄市と「友好交流都市協定」を結びました。
以来、20年近く頻繁な交流が続いており、八王子まつりや高雄ランタンフェスティバルでのパフォーマンス団体の派遣や受け入れなど、様々な分野で市民交流が活発に行われ、日台を代表する都市間提携となっています。
今回の覚書は教育交流に的を絞って結ばれ、今後は、両市の教師や児童生徒の相互訪問、オンライン交流、スポーツ・文化での交流を促進していくそうです。
教師や児童・生徒の相互訪問が増えることにより、姉妹校提携や修学旅行で台湾に行くことも増えます。
なによりも、10代から台湾を知ることで、台湾への認識が深まることが期待できます。
ちなみに、日台間では教育委員会同士の提携も少なくなく、2014年5月に広島県教育委員会と桃園県教育局が「教育協定」を締結したのが最初で、今回の八王子市教育委員会と高雄市教育局の「教育交流協力についての覚書」で12件となっています。
1)2014年05月22日 広島県教育委員会と桃園県教育局が「教育協定」を締結。
2)2015年09月07日 徳島県教育委員会と新竹市教育処が「教育交流協定」を締結。
3)2016年12月19日 東京都教育委員会と台北市教育局が「教育交流に関する覚書」を締結。
4)2016年12月20日 東京都教育委員会と高雄市教育局が「教育交流に関する覚書」を締結。
5)2018年09月13日 長野県教育委員会と高雄市教育局が「教育交流協力に関する覚書」を締結。
6)2021年08月31日 青森県教育委員会と台北市教育局が「教育交流協力に関する了解覚書」を締結。
7)2024年01月17日 大分県教育委員会と台北市教育局が「教育覚書(MOU)」を締結。
8)2024年09月10日 河口湖南中学校組合教育委員会と高雄市教育局が「教育交流に関する覚書」を締結。
9)2025年02月21日 大分県教育委員会と新北市教育局が「教育覚書」を締結。
10)2025年03月18日 長野県教育委員会と台北市教育局が「教育交流協力に関する覚書」を締結。
11)2025年03月19日 長野県教育委員会と新北市教育局が「教育交流協力に関する覚書」を締結。
12)2025年08月04日 八王子市教育委員会と高雄市教育局が「教育交流協力についての覚書」を締結。
高雄市教育局、八王子市教委と交流覚書を締結 相互訪問促進へ【中央通信社:2025年8月6日】https://japan.focustaiwan.tw/society/202508060006
(高雄中央社)南部・高雄市政府教育局は6日、同市が友好交流協定を結ぶ八王子市の教育委員会と「教育交流協力についての覚書」を締結したと発表した。
双方の教師や児童生徒の相互訪問、オンライン交流、スポーツ・文化での交流を促進するなどの方針が示された。
八王子市の報道資料によれば、締結式は4日に八王子市役所で行われ、高雄市の呉立森(ごりつしん)教育局長と八王子市の安間英潮教育長が協定書に署名した。
覚書には、姉妹校提携を視野に入れた学校間の交流推進も盛り込まれた。
呉氏は、両市は2006年の友好交流協定締結以来、観光や文化、スポーツ、農業などさまざまな分野での協力をたびたび行ってきたと言及。
教育の面では、高雄市が長年にわたり開催している絵画展で八王子の子供たちの作品を展示しており、毎年のように児童生徒の交流活動も行っていると紹介した。
呉氏らは八王子市内の義務教育学校の視察も行った。
また2、3両日には高雄市の中華芸術学校の生徒が「八王子まつり」でパフォーマンスを行った。
(林巧[王連]/編集:田中宏樹)。
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