【祝】 今年の外務大臣表彰は平野久美子さんと林成尉氏

8月28日に外務省が発表した今年度の外務大臣表彰は、173個人、58団体で、台湾関係ではノンフィクション作家の平野久美子さんと元北海道大学公共政策大学院教授の林成尉氏のお2人だった。

表彰式は9月5日に外務省の飯倉別館で執り行われた。

外務大臣表彰は「多くの方々が国際関係の様々な分野で活躍し、我が国と諸外国との友好親善関係の増進に多大な貢献をしている中で、特に顕著な功績のあった個人および団体について、その功績を称えるとともに、その活動に対する一層の理解と支持を国民各層にお願いすることを目的」としている。

飯倉公館で挙行される表彰式出席者には表彰状が授与され、個人には副賞(風呂敷)が贈られ、海外在住受賞者には後日、在外公館を通じて表彰状及び副賞が贈られという。

台湾関係は、2016年度に台湾日語教育学会、台湾日本語文学会の2団体と松本●彦(まつもと・あやひこ)氏の1個人が表彰されたことが最初で、以降、台湾歌壇、日本奨学金留学生聯誼会、台湾協会など今年度を含め22団体、13個人が表彰されている。

(●=或の戈のノが3本)

平野久美子さんには、かつて鳥居信平が造った屏東の地下ダムを案内していただいたり、本会の年末恒例の「日台共栄の夕べ」にもほぼ毎年ご出席いただいている。

平野さんは昨年4月、日本順益台湾原住民研究会や小笠原欣幸・東京外国語大学名誉教授、楊明珠・中央通訊社東京支局長などと令和5年度の日本台湾交流協会表彰も受けており、2年続けての表彰だった。

林成尉氏も、蔡英文氏の2011年の来日時に通訳していただいて以来のおつきあいで、国家安全会議諮問委員のときには渡辺利夫会長など訪台したときに意見交換している。

お二人の表彰を心からお祝いし、日本台湾交流協会の記事を下記にご紹介したい。


令和7年度外務大臣表彰【日本台湾交流協会:2025年9月5日】https://www.koryu.or.jp/news/?itemid=4564&dispmid=5287

8月28日、外務省は、令和7年度外務大臣表彰の受章者を発表しました。

日本と台湾の相互理解の促進及び日本と台湾の学術交流の促進に尽力された功績が称えられ、当協会推薦のノンフィクション作家の平野久美子氏、林成蔚・元北海道大学公共政策大学院教授がそれぞれ受賞されました。

この度、外務大臣表彰を受賞されました皆様に心からお慶び申し上げますとともに、今後も日台間の友好親善関係の増進のためにますますご活躍されますことを祈念いたします。

9月5日、外務省飯倉別館において行われた令和7年度外務大臣表彰式には平野久美子氏が出席され、岩屋毅外務大臣から表彰状が授与されました。

なお、林成蔚・元北海道大学公共政策大学院教授には別途、台北において表彰状伝達式を実施する予定です。

外務大臣表彰は、我が国との友好親善関係の増進に特に顕著な功績のあった個人および団体について、その功績を称えるとともに、その活動に対する一層の理解と支持を皆様にお願いすることを目的としています。

各受章者・受賞団体のご功績は下記のとおりです。

●ノンフィクション作家・平野久美子氏 (東京本部推薦) 功績概要:日本と台湾との相互理解の促進

同人は、平成5年より台湾を積極的に作品に取り上げる中で、明治4年に南東部で起きた琉球民遭難殺害事件の和解交流に平成26年から尽力。

琉球島民等54名がパイワン族に殺害された同事件の加害者・被害者双方の末裔の交流において、屏東県牡丹郷の紀念公園内の事件説明板の修正に協力して蟠(わだかま)りを解消。

また未来志向の立場から記念碑の移設等を長年に亘り支援、令和6年には宮古島市と屏東県牡丹郷との友好協定締結に至った。

また同人は本件や地下ダム二峰[土川]の設計者鳥居信平、戦前生まれの日本語世代にかかる書籍を日台双方で発行し反響を得る等、相互理解と友好親善に貢献した。

●林成蔚 元北海道大学公共政策大学院教授 (台北事務所推薦) 功績概要:日本と台湾との学術交流の促進

同人は、平成21年から約9年に亘り、北海道大学大学院、常葉大学の教授として教鞭を執り、日台関係、台湾内政等について大学内外で講義を実施され、これまでに累計1,000人以上の学生に教え、日台関係を担う人材を育成し、日台間の学術的交流や研究者間の交流にも積極的に貢献してきた。

また同人は、台北駐日経済文化代表処代表特別補佐、台湾国家安全会議諮問委員、国防安全研究院執行長等の要職を歴任し、台湾内での対日政策等へのアドバイスを長年に亘り提供し、日台間の相互理解の促進と交流の深化に貢献している。

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