阿部守一(あべしゅいち)・長野県知事が高雄市の陳菊市長と「教育・観光交流」の覚書
を交わしました。
去る10月8日、18番目の日台自治体提携として、北海道網走郡津別町(つべつちょう)と
彰化県二水郷(にすいごう)が「友好都市」を提携し調印したことをお伝えしたばかり
で、1ヵ月も経ないうちにこのような大型提携が実現するとは思ってもみませんでした。阿
部知事もこれほどとんとん拍子に運ぶとは予想していなかったようで、「初めての高雄訪
問で覚書を交わすことができ光栄だ」と挨拶したとのこと。19番目の日台自治体提携に心
からお祝い申し上げます。
これまで観光分野に特化して日光市と台南市が「観光友好都市」を締結(2009年1月16
日)した先例はありますが、教育分野を加えたのは長野県が初めてです。下記に、それを
伝える記事をご紹介します。いささか緊張気味の阿部知事に対して、「泰然」と微笑んで
いる陳菊市長が好対照の写真も掲載されています。
NNAの報道では、長野県観光協会が「台湾人の延べ宿泊者数が海外客全体に占める比
率は約30%で最も多い。東日本大震災があった2011年の海外からの観光客は20万152人で、
ピークだった2010年比で34%減った。同協会は、『海外への観光PRを通じ、10年(30万
4,972人)の水準まで回復させたい』と話している」そうで、その危機感が今回の知事によ
るトップセールスとなったようです。
なお、これまでの日本と台湾の姉妹都市については、本会ホームページで詳しく掲載し
ています。
◆姉妹都市交流
http://www.ritouki.jp/sister-city.html
高雄市、長野県と教育・観光交流を促進
【中央通信社:2012年11月1日】
http://japan.cna.com.tw/Detail.aspx?Type=Classify&NewsID=201211010007
(高雄 1日 中央社)高雄市の陳菊市長(右)は1日、訪台した長野県の阿部守一知事(左)
と、教育および観光交流の覚書に署名した。両自治体は今後、教育旅行を通した青少年の
国際交流などをより強化する方針。
港湾都市の高雄と、山々に囲まれた長野は、異文化体験を目的とした青少年の交流など
を進めており、昨年は長野の高校3校が、今年は高雄から200人以上の生徒が相手側を訪れ
ている。
覚書では、双方は更なる観光の発展と青少年交流の促進につとめ、また高校同士の姉妹
関係や相互訪問制度の確立を支援することなどが確認された。
陳菊市長は、両自治体の重要産業のひとつである農業についても、それぞれに異なる農
村で双方の青少年らの体験活動を行ってはどうかと提案、また来年9月に高雄で開催される
アジア太平洋都市サミット(Asia Pacific Cities Summit−APCS)に阿部知事を招待した。
長野県の観光PRなどで31日に来台した阿部知事は、初めての高雄訪問で覚書を交わす
ことができ光栄だと挨拶、今後も引き続き、教育旅行の交流拡大に力を尽くしたいと期待
した。