熊本県益城町で台湾の人々に「大甲の聖人」と慕われる志賀哲太郎のパネル展

熊本県益城町で台湾の人々に「大甲の聖人」と慕われる志賀哲太郎のパネル展

 熊本県出身で台湾とゆかりが深いと言えば、芝山巌事件で匪賊の凶刃に斃れた「六士先生」の一人、平井数馬(ひらい・かずま)を思い浮かべる人は多いかもしれません。

 もう一人います。その人が、益城町(ましきまち)出身の志賀哲太郎(しが・てつたろう)です。平井数馬と同じく教育者です。

 2015年に設立された「志賀哲太郎先生顕彰会」(宮本睦士会長)のホームページでは下記のように解説しています。

<熊本出身でありながら、地元でもほとんどその名を知られていない伝説的教育者がいます。 その人の名は、志賀哲太郎といいます。 日清戦争後、我が国に割譲された台湾で、公学校(台湾人の小学校)の教師となって多くの人材を育て、また、大甲の街(現台湾台中市大甲区)の人々にも大きな影響を与えた志賀は、死後90余年を経た今日においても、台湾では「大甲の聖人」として多くの人々に敬愛されています。 志賀は、学問の神様・文昌帝君を祀る文昌宮に祀られるとともに紀念室が設けられ、その遺徳は今も語り継がれ、学び継がれているのです。>

 志賀哲太郎顕彰会はこれまで、志賀哲太郎が教えていた小学校のある台中市大甲区を訪問し、志賀哲太郎パネル展を巡回開催、また『志賀哲太郎小傳』を刊行、さらに、昨年11月には安倍晋三前総理の揮毫による「志賀哲太郎顕彰碑」を建立するなどかなり精力的に活動してきました。本会の熊本県支部も全面的に協力しています。

 4月22日から5月22日まで、益城町の潮井自然公園みんなの家において、志賀哲太郎先生顕彰会の協力により、「台湾の聖人・志賀哲太郎」展が益城町・益城町教育委員会・益城町文化財保護委員会の主催で開かれています。このパネル展は下記の内容だそうです。

・志賀哲太郎の生い立ち(幼少期〜渡台まで)・大甲の「聖人」志賀哲太郎(台湾における功績)・志賀哲太郎ゆかりの地マップ(生誕地・顕彰碑・台湾の石)・台湾地震「車籠埔断層保存区」の紹介(布田川断層帯との関連)

 開催2日目の4月23日には、熊本県を訪れていた謝長廷・台北駐日経済文化代表処代表も陳銘俊・台北駐福岡弁事処長を同道してこのパネル展を参観しました。西村博則・益城町長、稲田忠則・益城町議会議長、坂本哲志・衆議院議員、木原稔・衆議院議員、馬場成志・参議院議員らとともに、志賀哲太郎が台湾の地で教育に尽力した功績をしのんだそうです。謝代表は「志賀先生のふるさとを見たいと思っていました。夢が叶いました」と感懐を述べています。

 パネル展は明日(5月22日)まで。昨夕、熊本テレビ(TKU)が謝長廷代表の参観した折の画像などを放送しました。その動画を、パネル展の実施要項、志賀哲太郎顕彰会のホームページ、謝長廷代表の熊本訪問などの記事とともに下記にご紹介します。

 なお、志賀哲太郎先生顕彰会と本会熊本県支部などは今年10月に本会の渡辺利夫会長を講師に招いた講演会を益城町で開催する予定です。その折に志賀哲太郎と平井数馬のパネル展も併せて開催するそうです。要綱が届き次第、本誌でご案内します。

◆熊本県益城町役場:「台湾の聖人・志賀哲太郎」展 潮井自然公園内 みんなの家 (熊本県上益城郡益城町杉堂1250 四賢婦人記念館となり) https://www.town.mashiki.lg.jp/kiji0035092/index.html

◆志賀哲太郎顕彰会 https://shigatetsutarou.cloud-line.com/

◆台湾週報:2022年4月25日 謝長廷・駐日代表が熊本県訪問、第4回「アジア・太平洋水サミット」サイドイベント展示会に駐日代表処と屏 東県政府が出展の「二峰[[土川]」展を視察 https://www.taiwanembassy.org/jp_ja/post/85045.html

—————————————————————————————–台湾の聖人 志賀哲太郎展【熊本】【熊本テレビ(TKU):2022年5月20日】動画:https://www.tku.co.jp/news/?news_id=20220520-00000019

 益城町出身で明治から大正期にかけ、台湾で教育にあたり、今も「聖人」と呼ばれる志賀 哲太郎という人物がいます。

 その功績を伝える展示会が益城町で開かれていて、先日、台湾の駐日代表が訪れました。

 この展示会は、台湾の半導体製造大手TSMC熊本県進出を記念して開かれたものです。

 日清戦争ののち1895年から台湾を統治した日本は、教育制度の導入に力を注ぎました。

 その翌年、益城町津森出身の志賀 哲太郎は31歳で台湾に渡り、やがて、台中市大甲区で公学校の教員に。

 鉛筆などを持たない子には、自ら買い与えるなどして熱心に教育にあたりました。

 しかし、統治する日本と民族運動に目覚めた教え子たちとの板挟みになったことなどに苦しみ、自ら命を絶ちました。

 教育のために命をかけた「聖人」として今も台湾で敬愛され、その遺徳をしのぶ顕彰碑が津森小学校のそばに台湾の方角に向けて建てられました。

 この展示会には台湾の謝長廷駐日代表も訪れ、志賀哲太郎の功績を称えました。

【台北駐日経済文化代表処 謝長廷 代表】「神として祀られています志賀先生のふるさとを見たいと思っていました。夢が叶いました。日本と台湾の友好、絆の重要な役割を果たしています」

【志賀哲太郎顕彰会 宮本 睦士 会長】「ありがたいというのが一番です。教育、文化面での交流をぜひやっていけたら。(謝長廷駐日代表に)いい橋渡しをしていただけたらと感じた次第です」

 この展示会は、益城町の潮井自然公園みんなの家で5月22日までです。

──────────────────────────────────────※この記事はメルマガ「日台共栄」のバックナンバーです。

タグ: , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , ,