ちなみに、本会調査によれば、日本で初めて台湾に事務所を設けた自治体は沖縄県与那国(よなぐに)町で、2007年5月に「与那国駐花蓮連絡事務所」を開設しています。続いて、山口県美祢(みね)市が2012年7月5日に「台北観光・交流事務所」を開設。そして、静岡県が2013年4月22日に都道府県レベルでは初となる県の駐在員事務所「ふじのくに静岡県 台湾事務所」を開設しています。
笠間市の台湾交流事務所開設は4件目となり、無事開設となり、交流が盛んになることを心から願いつつその前途を祝したいと思います。
なお、事務所こそ開設していませんが、台南市と友好都市協定を結んでいる群馬県みなかみ町は台南市に職員を派遣、台南市政府国際課に所属して日本交流の窓口を担当してみなかみ町との交流や教育旅行誘致などに取り組み、2015年11月からは群馬県内初の「公務員交換」により台南市も職員を派遣するようになり、通訳やパンフレットの翻訳などを行っているそうです。
また、台湾の自治体では、2016年9月に宜蘭県が台湾自治体初の日本事務所を沖縄県那覇市内に開設しています。
◆笠間市ホームページ http://www.city.kasama.lg.jp/index.html
—————————————————————————————–笠間市、台湾に事務所 職員駐在、誘客へ魅力発信【産経新聞・茨城県版:2018年2月22日】
笠間市の山口伸樹市長は、台湾からの観光誘客を促進するため、台北市内に「台湾交流事務所」を7月に設置することを明らかにした。笠間市職員が駐在し、現地で台湾人の観光ニーズなどの情報を収集、分析したり、笠間の魅力を発信したりする活動拠点として整備する。平成30年度当初予算案に事業費1604万円を盛り込んだ。
市秘書課によると、事務所は台北市の旅行会社「東豪旅行社」内に設置。同社は県内でゴルフツアーを実施した実績があり、笠間市は同社と連携し、市内のゴルフ場や観光名所、季節のイベントなどをPRして観光誘客につなげる。5月にも同社と連携協定を締結する見通しだ。
台北の事務所は、同市職員1人と現地職員2人の3人態勢で、3年間設置して効果などを検証し、継続するかどうかを決める。笠間市は台湾からの年間ゴルフ客を、29年の53人から32年には200人にまで増加することを目標としている。
台湾から県内へのツアー客数はここ数年で急増しており、3月から10月にかけて茨城空港(小美玉市)−台北間でチャーター便の運航も決まっている。山口市長は19日の記者会見で「台湾は親日的でリピーターが多く、努力をすれば、もっと観光客を呼び込める。おもてなしや観光商品の開発も進めていきたい」とさらなる観光誘客に期待を込めた。(上村茉由)