みなかみ町は2013年12月13日、台南市と「友好都市協定」を結び、台南市に職員を派遣している。台南市政府国際課に所属して日本交流の窓口を担当し、みなかみ町との交流や教育旅行誘致などに取り組み、2015年11月からは群馬県内初の「公務員交換」により台南市も職員を派遣するようになり、通訳やパンフレットの翻訳などを行っている。
みなかみ町から派遣されている職員の阿部真行氏がこのほど、その体験を基に『台湾・台南そして安平! 日本公務員の駐在日記』(上毛新聞社出版部、2019年6月16日発行)を出版したという。中央通信社が伝えているので下記にご紹介したい。
◆阿部真行『台湾・台南そして安平! 日本公務員の駐在日記』 http://www.jomonet.co.jp/?p=3934
ちなみに、台湾に事務所を開設する日本の自治体は沖縄県与那国町を嚆矢として下記の5自治体ある。みなかみ町は事務所こそ開設していないが、日台双方が職員を派遣し合う「公務員交換」を実施しているのはみなかみ町だけのようだ。
1)沖縄県与那国町(よなぐにちょう) *日本初 2007年5月29日、「与那国駐花蓮市連絡事務所」(姉妹都市与那国駐花蓮市連絡弁事処)を開設。
2)山口県美祢市(みねし) 2012年7月5日、台北市の世界貿易センター内に「台北観光・交流事務所」を開設。
3)静岡県 *都道府県レベル初 2013年4月22日、台北市内に駐在員事務所「ふじのくに静岡県台湾事務所」を開設。駐在員2名 現地採用職員2名。
4)高知県 2017年4月1日、台湾オフィス(日本高知県台湾連絡弁事処)を開設。丸虎国際有限公司の一角 を使用。職員は常駐していない。
5)茨城県笠間市 2018年8月23日、台北市内に「台湾交流事務所」を開設。事務所は台北市の旅行会社「東豪旅 行社」内に設置し、職員1人と現地職員2人の態勢。
—————————————————————————————–台南の魅力を紹介 市政府に赴任した群馬の公務員、駐在日記を出版【中央通信社:2019年6月27日】http://japan.cna.com.tw/news/asoc/201906270007.aspx
(台南 27日 中央社)台南市政府に派遣されている群馬県みなかみ町職員、阿部真行さんが6年の駐在生活を基に執筆した書籍が日本で刊行される。両市町の交流の事例や日台の文化の違いを紹介すると同時に、台南のおすすめスポット、グルメなども取り上げ、台南の魅力を伝える。
阿部さんは2013年6月に台南に赴任。台南市政府では「対日事務相談顧問」の肩書を与えられ、日台交流促進に尽力するほか、17年には台南出身の女性と結婚し、公私共に台南との結びつきを強めてきた。今年3月には一旦みなかみ町に帰任したが、5月から再び台南市政府に戻った。
阿部さんは25日、中央社の取材に対し、台南とみなかみ町の交流は相互利益をもたらしたと話す。同書は阿部さんが1年をかけて書き上げ、台南市政府安平区公所(役所)が出資、群馬の地方紙、上毛新聞社出版部から出版された。書中の写真も阿部さんが撮影したという。
阿部さんの書籍「台湾・台南そして安平!日本公務員の駐在日記」は、来月5、6日に群馬県庁で開かれる「台湾フェアin群馬2019」で販売される。同書は日本だけでなく、台湾での販売も計画されているという。
(張栄祥/編集:名切千絵)