【レポート】満堂の中で盛り上がった日台戸籍シンポ

【レポート】満堂の中で盛り上がった日台戸籍シンポ

日本李登輝友の会メールマガジン「日台共栄」より転載

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1>> 満堂の中で盛り上がった日台戸籍シンポ 早期解決に弾み!
  「台湾新聞」と「千葉日台」のブログが写真入りで詳報

 昨日、東京都文京区内の文京区民センターにおいて、本会主催による「日台シンポ『台
湾出身者の戸籍を中国から台湾に改正しよう!!』」が開催された。シンポジウムには岩手
や広島など遠方から参加される方や台湾からの留学生なども参加、関心の深さがうかが
え、70名入る会場はほぼ満堂となった。また「日本文化チャンネル桜」や台湾紙の「自由
時報」や「台湾新聞」などのメディアも取材に訪れた。

 定刻の午後2時、本会本部事務局員の佐藤和代さんの司会の下に開会され、まずこの問題
で「質問主意書」を提出した大江康弘・参議院議員からの祝辞が披露。続いて柚原正敬・
事務局長が経過報告と問題点を指摘。

 その後、中津川博郷・衆議院議員、黄文雄・拓殖大学客員教授、梅原克彦・前仙台市長、
林建良・メルマガ「台湾の声」編集長、猪鼻嘉行・公認会計士、出町淑貴・青森日台交流
会事務局長、小礒明・東京都議会議員の順に、それぞれの立場からお話しいただき、杉本
拓朗・本会青年部長による決議文朗読と採択、そして黄文雄・本会副会長による閉会の挨
拶で締めくくられた。

 シンポジウムの詳しい内容については、昨日のうちに「台湾新聞ブログ」と「千葉日台
と時々台湾を勉強するブログ」に掲載されている。いささか長いが、ここではそれをご紹
介したい。両ブログとも写真を取り込んでうまくまとめているので、ご参照いただきたい。

 また、採択された「決議文」も紹介したい。この「決議文」は、本会が責任をもって法
務省に手交する。いずれその報告も本誌に掲載したい。

◆山川出版社の誤記問題

 なお、「千葉日台と時々台湾を勉強するブログ」は最後に、山川出版社の『解説日本史
図録』が「1945年8月のところ、『第二次世界大戦終了(台湾は中国に返還)』というウソを
書いています」と指摘している。大事な指摘だ。

 実は、日本史の大学受験でもっとも使用率が高い山川出版社の『詳説日本史B』という
高校教科書でも同様の記述をしていることがすでに判明している(『詳説日本史A』でも
記述)。「千葉日台」ブログが指摘するように、これは明らかな間違いだ。

 答は簡単だ。日本が1945年に台湾を中国(当時の中華民国)に返還していたら、サンフ
ランシスコ平和条約でなぜ日本は台湾を放棄できたのか、である。返還してしまったもの
をどうしたら放棄できるのか──。日本はこの平和条約で台湾を放棄した。この平和条約
を結ぶまで、国際法的には台湾は日本の領土だったから放棄できたのである。つまり、台
湾を中国には返還していないということなのだ。

 この山川出版社の誤記問題は、中学校の地図帳問題と一緒に取り組もうとの声もあった
が、活動が分散することを危惧して後回しにしてきたが、今後は戸籍問題とともに、山川
出版社の誤記問題にも取り組みたいと思っている。

 では、昨日のシンポジウムを伝える「台湾新聞ブログ」からご紹介したい。

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2>> 日台戸籍シンポ詳報(1) 台湾新聞ブログ

【台湾新聞ブログ:2011年9月11日「台湾出身者の戸籍を中国から台湾に改正しよう」】
http://taiwannp.mita.minato.tokyo.jp/article.php/20110911141918517

 「台湾出身者の戸籍を中国から台湾に改正しよう」というシンポジウムが、9月11日、東
京文京区で行われ、50人近くの出席があった。講演会は登壇者が多いため、「リレートー
ク」というかたちで行われた。

 最初の話は、日本李登輝友の会の事務局長、柚原正敬氏が挨拶。これまでの「台湾正名
運動」の経過、そして、日本李登輝友の会のこと、また、それらの運動の中でいかにして
「台湾出身者の戸籍問題」を扱うようになったか、などのことが語られた。

 その後、参議院議員の大江康弘氏からの祝電が披露された。祝電の披露が終わると、台
湾出身者の戸籍問題を国会で扱った中津川博郷議員をはじめとして、各々15分ほどの多く
の方々のリレートークが始まった。

【写真:柚原正敬氏】

◆衆議院議員 中津川博郷氏

 中津川氏は、民主党の内部の問題など、多くのしがらみの中で戸籍問題も扱っているこ
とや、その周辺のあらゆることが語られた。(中津川議員の国会での質問については台湾新
聞の記事を参照)

・中津川衆議院議員が「台湾出身者戸籍問題」を質問
【2011年7月28日(木)】
http://taiwannp.mita.minato.tokyo.jp/article.php?story=20110728082452222

【写真:中津川博郷氏、黄文雄氏】

拓殖大学客員教授 黄文雄氏

 まず、中津川氏はじめ、多くの台湾を支援する日本の国会議員を落選させないように、
ということが語られた。その後、日本の政府と台湾の政府の特別な関係について、自分の
体験から語った。黄氏自身もカナダに送還されそうになったところ、英語がうまくなかっ
た、ということで日本での活動を許された、ということがあったとのこと。自身の国籍問
題でもかなり苦労した、などのことを語った。また、国籍の記述の直接・間接的な強制な
どは日本の憲法に違反することなどを語った。これからのこの運動はこういった「違法で
あるところを突く」という方法をとるべきだ、と訴えた。また、日本では古くから「台
湾」という名前が特に大陸中国の政権から嫌われてきた過去などが語られた。

◆前仙台市長 梅原克彦氏

 梅原氏は、経産省出身とのことだが、そのときのAPECでの経験談を語り、省内でも
「台湾には行きにくい雰囲気があった」ことなどを語った。また、米国に駐在していた当
時の自身の経験として、ワシントンでの台湾代表部からの「雙十節」へ招待で行こうとし
たとき、外務省の駐在員からストップがかかったことなどもあった、というエピソードを
語った。また自身の経験から本件にかかわる法務省というところが非常に固く、かつ特殊
な省庁であるところであることなども語り、この現実の中でいかに物事を変えていくか、
ということを考えなければならない、ということを語った。

【写真:梅原克彦氏、林建良氏】

◆メルマガ「台湾の声」編集長 林建良氏

 林氏は台湾人として日本で活動しているが、台湾人の日本人に対する思いは、戦前の日
本の統治下から続いている、と言われているが、現在の戦後生まれの反日教育を受けてき
た若い人間でもなぜ親日になるのか、という「台湾人の親日の原点」は、「尊敬」であろ
う、と語った。その尊敬は「日本民族の誠実さ」がそれを産んでいると語った。それでも
なお、これだけの誠実な日本人がいながら、なぜこれほどダメな政府がうまれたのか?
それが日本人なのか、という疑問を語った。林氏の語りは会場を埋める日本人のすべてに
突き刺さったのではないか。

◆公認会計士 猪鼻嘉行氏

 猪鼻氏は台湾人を妻に持つ「当事者」として演壇に立った。猪鼻氏の話によれば、外国
人登録証の記載問題を終わったとき、今回の「戸籍問題」がでてきた、という経緯があっ
たという。猪鼻氏はこの問題について個人でやっていこうと考え、自身でも役所に電話を
したとのことだが、そこで李登輝友の会の柚原氏と共同でこの問題にかかわることになっ
たという。

 猪鼻氏はまた、個人の体験として、「亡くなった方をどう見るか」などの人間の核心と
もいえるメンタリティについて、台湾人と日本人は非常に似ている、ということを語った。
また、現在国会で可決されようとしている「人権侵害救済法」は、この「台湾人戸籍問
題」に大きな問題を投げかける、ということもありそうで、扱いは慎重にせざるを得ない、
ということもあるのではないか、と語った。また「中国」という呼称そのものに多くの問
題が含んでいる、ということを語った。

【写真:猪鼻嘉行氏、出町淑貴さん】

◆青森日台交流の会事務局長 出町淑貴さん

 もう一人の戸籍問題の「当事者」である出町さん。98年に結婚して青森に住んだ。その
ときは「中国」という戸籍の中の表現を見て、役所の窓口でも多くのトラブルがあったと
いう。その後、ネットで色々調べて、この問題が日本で大きな問題となっていたことを知
ったという。出町さんは、青森で国際交流の会をやったときなど、大勢の中国人留学生の
団体などに嫌がらせを受けていたことなどを語った。重い内容を含んではいるが、語り口
が大変に楽しい話で、会場からは笑いも漏れた。運動を楽しくやっている雰囲気がよくわ
かる、聞いていて温かな気持ちになる話だった。

◆東京都議会議員 小礒明氏

 最後に登壇した小礒氏は、都議会議員の立場で「台湾正名運動」に関わったとのこと。
氏は、台湾人が東京都に住民登録するとき、台湾出身者でも、「中国」の名前を使わなけ
ればならない、ということ、それについて都の行政部とかなりやりあったことなどを語っ
た。現在の「中華民国」国籍の国籍を「中国」と記載する、ということは、昭和39年の法
務局長の通達による、ということは本会の活動でも明らかにされたが、都庁の中でもかな
りの成果があがりつつあることが語られた。

 東京都としては、平成20年、都の市町村への通達で「台湾」表記ができるようになった
とのこと。最後に小磯氏は東日本大震災への台湾の人たちの援助にお礼を述べた。

【写真:小礒明氏】

 小礒氏の話のあと、「台湾出身者の戸籍を中国から台湾に改正しよう!」の参加者一同、
という署名の「決議文」が示され、朗読された。

 最後に、黄文雄氏より閉会の言葉が語られ、日本の行政の台湾人に対する侮辱ともとれ
る「戸籍問題」「台湾表記問題」を進めていきたい、ということが語られた。

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3>> 日台戸籍シンポ詳報(2) 千葉日台と時々台湾を勉強するブログ

【千葉日台と時々台湾を勉強するブログ:2011年9月11日「シンポジウム報告:台湾出身者
の戸籍を中国から台湾に改正を!!! 」】
http://blogs.yahoo.co.jp/chibanittai/MYBLOG/yblog.html

 日本李登輝友の会主催の「台湾出身者の戸籍を台湾にしよう」日台シンポジウムに参加
してきた。文京区シビックセンターの会議室には60〜70人ほどが集まっていた。

 外国人登録証は正名したが、今度は戸籍。まるでもぐらたたきのように次から次へと出
てくる戦後日本の行政の台湾に対する非人道的な仕打ちの数々。

 教科書、地球儀、住民票、免許証、NHK……相田みつをさんは「トマトはトマト、ト
マトをメロンに見せようとするかに偽物になる」と言う詩を書いたが、日本政府も「台湾
を中国に見せようとするから偽者であり欺瞞」になる。

 それを正すにはまずは国民が認識し、夫々の立場から異を唱えて関係省庁に気づかせる
しかない。役所というのは横着なので「意見がない」となると「納得した」と自分たち独
自の解釈があるらしい。

 さて、会場に到着すると日本李登輝友の会の柚原正敬事務局長が挨拶、これまでの正名
運動の歴史を紹介していた。

【写真:柚原正敬事務局長】

 台湾正名運動の歩みはパンフレットA4の裏表にびっしり……。

【パンフレット「台湾正名運動の歩み」】

 10年にわたる活動記録です。それでも日本政府はトマトをトマトと言わない、一部は言
った(外国人登録証)が……。

 台湾内では実は親中と呼ばれている馬英九総統でさえ、日本政府がトマトはトマトと言
うことを望んでいるという。国民党ファンだから正名しないというのはもはや理屈には合
わない。

 さて、本日の登壇者は順番に7名です。

中津川博郷・衆議院議員
黄文雄・拓殖大学客員教授
梅原克彦・前仙台市長
林建良・メルマガ「台湾の声」編集長
猪鼻嘉行・公認会計士
出町淑貴・青森日台交流の会事務局長
小磯明・東京都議会議員

 トップバッターは中津川博郷氏です。

【写真:中津川博郷氏】

 中津川氏は「民主党」所属の議員です。

 民主党、毎日毎日脱力ネタを届けてくれるお笑い集団のように言われていることは感じ
ているのだろう。「民主党はすべて一くくりに見ないで欲しい」と訴える。

 「どうして中津川さんは民主党に居るのだろうか」と言う声も出たが、これは決して悪
いことではない。民主党は一応は与党であり役所や行政をうごかすことができる。これは
今の自民党にはない強みです。

 中津川氏は「私が与党にいる強みを利用してほしい」と言う。

 確かにその通りで、民主党にも自民党にも台湾に理解を示す議員が居ることで政権交代
をしたとしても台湾に関することは連続性はある。

 そして、中津川氏は民主党内で台湾に関してどっちつかずのような勢力を親台湾にして
いくということを続けている。

 二人目は黄文雄氏、一年間で10冊近い本を出版している。

【写真:黄文雄氏】

 黄氏は台湾人として過去の建国運動からの反省として、中華民国という名前を台湾に変
えない限り台湾は政権を変えても本質的には変わらないと指摘、そして法的に追及して行
く事も大事ではないかと提言した。

 行政の判断で一方的に台湾人の国籍を中国にするのは国際法、憲法、国籍法に違反して
いるとのこと。

 戸籍抄本にうそを記載したら確か何かの罪になるという。

 ただ、国家による(台湾人の戸籍を中国と書く)うそは罪にならないのだろうか。

 三人目は梅原克彦氏、仙台市長の前は経済産業省の官僚であった。

 その在職経験から「局あって省なし」の縦割組織の弊害について具体的に説明された。

 そして何と前例主義が腐敗を通り越して化石化したのであろう、1964年と半世紀前の局
長通達がゾンビのように残っている。その通達を出した局長と言うのは誰か知らないがあ
の世か、或いは生存していても今はもう何もいえないだろう。

 この活動は時間がかかるかも知れないが、決して悲観的ではないとのこと。

 まずは同じ法務局担当での外国人登録証の問題がクリアになっているということが一つ
の「前例」になりうるのである。

 まさに絡まった紐を一つ一つほぐすように地道な活動の成果であり、引き続き民間の活
動に加えて国会議員からもアプローチは必要である。

 四人目は林建良氏、非常に辛口のコメントである。

【写真:林建良氏】

 台湾人の親日感情と言う切り口から語った。

 戦後の反日教育を受けた台湾人の感情の答えが東北地方東日本大震災での台湾からの世
界一の義捐金であると言う。この親日感情の本質・原点は「尊敬……日本人は誠実で信頼
できる……」である。事実台湾では「日本精神」と言うとどちらかと言うといい意味で使
われる。

 しかし、その「まじめで誠実な国民」からどうしてあんな「だらしなくていい加減な政
府」が出来るのかが理解できないそうです。理屈から考えても法的に考えても或いは人情
的に考えても台湾をシナにしたがる理由が良くわからないという。

 確かにそうだろう。台湾をシナの一部にした方が日本の国益に叶うのであれば日本人と
しては賛成するがまずその逆であろう。

 台湾人として日本での外国人参政権も賠償金も要らない、ただ、一つの要求として真実
が欲しいということです。日本は戦後台湾をシナに渡していないという真実。

 今の日本政府の欺瞞は何時までも通用しないのはシナの高速鉄道事故の通り。

 五人目は公認会計士の猪鼻嘉行氏で、ご令室が台湾人の方です。

 外国人登録証の問題の次は戸籍と言うことは考えられたとのことです。

 猪鼻さんが台湾人の妻と9年暮らして感じたことは、表面的には中華圏文化もあるが、メ
ンタリティーは日本人に近いとのこと。亡くなった方にはきちんと哀悼の意を表する。シ
ナでは1000年以上前の将軍の石造に唾や小便をかけ、投石するというので、民族的には全
く別物だろう。

 そもそもこういうことになったのは敗戦によって精神的に受けたダメージから回復して
いないと指摘。

 日本の歴史は古代聖徳太子の頃からいかにあの国と対抗するか、ということに腐心した
といってもいい。

 中国と言う言い方、中国語では「中心の国」と言うらしい。

 中国五千年と言うが、実態は200年ぐらいの国がスクラップアンドビルドされていて政権
や王朝に連続性がない。あるのは「唐」やら「明」やらという王朝の名前で、戦前までは
シナと呼んでいた。戦前のラジオ放送でもそういっていた。

 それが戦後蒋介石が「シナは気に食わん」と言うことで「中国」となったが、たとえば
タイムマシーンが出来たとして孔子に「あんた何人?」と聞けたとしても「中国人です」と
は絶対に言わないだろう。

 現在は「シナは差別語だ」と言う人が居て、過去にブログにそう書き込んだ人が居るが
まさに無知の怖さはこういうことではなかろうか。

 シナが抵抗あるなら「China」と呼んではどうかと。スポーツ大会ではユニフォームにそ
う書いてあるので別に差別でも何でもないし、まだ通じやすいかも知れない。

 ここからが多少ユーモアもあるが、中国とどうしても言う場合は「中心の国」ではなく、
小国でもなく、しかし、大国にはなれない「中途半端な国、それで中国」と言う解釈をし
てもどうかと。

 要は中国五千年と言ううそに騙されず、そして中華と言う名前に対して精神的に萎縮し
ては駄目ということです。

 それとこの日の話の中で一番大事なポイントがあった。

 配偶者が「台湾」を「中国」といわれて立腹しているということに焦点が行き、「ハイ
ハイ、わかった、じゃあ台湾と書けばいいんだろう」で法的に決まったとしても根本的な
解決とはいえない……この言わんとすることはわかる。ただ、今の時期に「台湾人の人権」
と言う切り口でやるのもどうかと。

 今法案提出が検討されている「人権侵害救済法」と言う悪法を後押ししかねないという。
在日台湾人の人権ばかりに目が行くと本質である日本の国体護持に悪い影響が出かねない、
そこにこの活動の縦割行政相手の他の難しい要因がある。

 六人目は出町淑貴さん、女性です。

 日本人と結婚し青森県に在住している。

 帰化していない為に3年後とに在留許可証を更新しなければならないが、そこで国籍や出
身地を「中国」とされることにおかしいと思い、ネットで調べて台湾正名運動を知ったと
いう。

 青森日台交流協会で台湾の書籍を販売するとシナ人の嫌がらせにあったり、或いは自身
がスピード違反で捕まって免許証を提示すると警官から「中国人か」といわれたりと、日
常生活での弊害をユーモアたっぷりに語ってくれた。

 まさに台湾人は日常生活でもこんな侮辱をされているのです。

 法治国家の日本として何かおかしくないか?

 ロシアかどこかに行ってパスポートを警官に見せて「あんたはアメリカ人か?」といわ
れたら普通日本人だったら「違うよ、日本人だ」と言うだろう。

 最後は東京都議会議員の小磯明氏です。

【写真:小礒明氏】

 議員としての立場からやれることをやっていこうということで、まずは「日華」親善議
員連盟」を「日台」に変えることも考えなければならないという。

 また、都庁の幹部職員に対して台湾への思いを説き、一人、二人、と理解者を増やして
行き、2008年に都知事からの通達で住民基本台帳で国籍標記を過去の通達があるにも関わ
らずに現実に即した(つまり台湾出身者は台湾)ようすることとなった。

 役所は政治家が指示するだけでなくフォローも大事とのこと、あいまいな姿勢が一番よ
くない……これが本当の政治主導ではないだろうか。

 こうして七人の登壇者のスピーチがおわり、日本李登輝友の会の杉本青年部長が決議文
を読み上げた。

【決議文】

 杉本青年部長の気合十分の決議文読み上げは全会一致で採択され、これは日本李登輝友
の会が責任を持って法務省に届けることになる。

 さて、シンポジウムが終わって「今日はいいお話に感動した、おいしいビールを飲みに
行こう」……と言うのも大いに結構であるが、やはりここで終わっては勿体無い。あくま
でもヒントを得る為に開催されたシンポジウムであり、要はここからどうするか、と言う
スタートラインであると思う。

 日本李登輝友の会千葉県支部でもまた色々と事務局で集まって考えるし、まずは自分で
出来る「正名」もありです。

 幸い私はブログがある。

 今まで知らなかったものは仕方が無いし今更どうこう言うつもりはない。

 ただ、私のブログを見て、事実を知ったら、難しいことは抜きにして「台湾はシナでは
ない」ということだけを覚えて頂ければと思う。

 そして事実を知った後は周囲で「台湾は中国の一部」とうそを言っている人が居れば優
しく教えてあげましょう、「台湾は台湾ですよ」と。

 お子さんが居たら「台湾は台湾だよ」と教えましょう。

 家族はペットしか居ないのであればオウムにもいいましょう、「台湾は台湾です」と。

 そのうちオウムは「台湾は台湾です」としゃべるでしょう。(爆)

 そして日常生活でうそを見つけたらこれも正そう。

◆『解説日本史図録』(山川出版社)が「台湾は中国に返還」と嘘の記述

 私が参加している歴史勉強会のG-RISEで時々使っている参考書として「解説日本史図録」
(山川出版社)がある。

 非常に写真やグラフ、資料が豊富なよい参考書ですが、225ページの「特集・日本と台湾」
ではうそを発見した。

 1945年8月のところ、「第二次世界大戦終了(台湾は中国に返還)」というウソを書いてい
ます。

【山川出版社の『解説日本史図録』年表】

 1945年8月は日本は台湾での行政権が凍結されただけです。台湾は国際法的には1951年の
サンフランシスコ平和条約で日本が台湾の領土と権利義務をすべて放棄して初めて日本国
から離脱したのです。

 そうなると1947年の二二八事件(台湾民衆が国民党支配に抵抗)と書いてありますが、こ
れは日本の問題なのですよね。

 まあ、この二二八事件は台湾に興味を持って深く掘り下げた勉強をしたいときにまた触
れればいいことだが、まずは1945年8月のうそに対してはきちんと対処しなければならない。

おおおっ・・・・ついにやったぞ、うその部分を黒く塗りつぶす・・・。

【(台湾は中国に返還)記述を塗りつぶした山川出版社の『解説日本史図録』年表】

 千葉日台による「言論封殺」か?

 私はついに危険人物になってしまったな・・・(爆)

 いいえ、そうではなく、うそは参考書としての品位を疑われるので、参考書のためを思
ってです。山川出版社に抗議電話をかけたりということに不慣れであればこういうことか
らでも始めるといい。

 まずは身近なところから「台湾へ正名」しましょう。

 他に皆様に署名(ネットおよび書面の署名)をお願いする予定です。

 明日以降、記事アップ致します。

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4>> 日台戸籍シンポ「決議文」─早急に民事局長通達を出し直すよう要求する

 言うまでもなく、台湾は中国の領土ではない。

 しかし我が法務省は、これまで台湾出身者が日本人と結婚したり帰化した場合、戸籍の
国籍や出生地を「中国」や「中国台湾省」としてきた。中国とは中華人民共和国のことで
あり、中国台湾省とは中華人民共和国の行政区を指す。即ち、台湾出身者を中国人として
いるのが現在の戸籍制度だ。

 戸籍において、台湾出身者の国籍を「中国」としたのは、昭和三十九年六月十九日付で
出された法務省民事局長による「中華民国の国籍の表示を『中国』と記載することについ
て」という通達だった。このことは日本政府も、大江康弘・参議院議員の「質問主意書」
に対する「答弁書」で明確に認めている。

 昭和三十九年といえば東海道新幹線が開業し、東京オリンピックが開催された年であり、
日本が中華民国と国交を結んでいた時代だ。しかしその後、日本は中華民国と断交して中
華人民共和国と国交を結ぶなど、日本と台湾・中国の関係は大きく変わっている。

 このような中、東京都は平成二十年五月、住民基本台帳の表記について昭和六十二年の
通知が現状に即さず、正確ではないとの判断から、台湾からの転入・台湾への転出の際に
は「台湾」の表記を認めるという通知を出している。また、平成二十一年七月の法改正に
よる外国人登録証明書の在留カード化措置において、台湾出身者の「国籍・地域」表記は
「中国」から「台湾」に改められる。

 また、日本政府は観光客に対するノービザや運転免許証について台湾とは相互承認を行
い、中国とは行っていないなど、明確に台湾と中国とを区別している。さらに、台湾では
天皇誕生日祝賀会が開催されたり叙勲を復活させたりするなど、中国とは状況が異なって
いる事例には事欠かない。

 ましてや台湾は中国の領土ではなく、これまで一度たりとも中華人民共和国の統治を受
けたことはない。台湾を中国領土とするのは、台湾侵略を正当化するための中国の政治宣
伝以外のなにものでもない。事実、この戸籍表記は日本政府の見解にも合致していない。

 このように、五十年前とは様変わりしている事情や現実を踏まえ、戸籍における台湾出
身者の国籍表記を早急に改めるべき状況にもかかわらず、これを放置しておくことは中国
の政治宣伝を受け入れたことにもなる。

 従って、法務大臣は戸籍の国籍欄および出生地欄を在留カードにならって「国籍・地域」
とし、台湾出身者は「中国」ではなく「台湾」と表記すべく、早急に民事局長通達を出し
直すよう要求する。

 右、決議する。

 平成二十三年九月十一日

              日台シンポ「台湾出身者の戸籍を中国から台湾に改正しよう!!」参加者一同