「羅刹海市」 中国人を熱狂させる歌・その深層

「羅刹海市」 中国人を熱狂させる歌・その深層

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「台湾の声」編集長 林 建良(りん けんりょう)

独裁政権で一番神経を使うのは歌の検閲。

歌は共感させやすいし、団結力をもたらす効果もある。

最近中国で熱狂されている歌がある。

「羅刹海市」
7月19日にリリースされ、7月30日(たったの11日間)で
再生回数は80億回になった。

なぜ中国で社会現象になったか。

この歌のストーリー。

この国の人間は醜いほど社会的地位が高い。

汚いものはいくら洗っても汚い。

このような内容。

中国人が熱狂している理由は、
この内容に共感しているから。

歌詞の一部に
「豚と犬が神聖なる画堂にいるのはなぜか」とある。

中国の官製メディアもこの歌を取り上げている。

これもとても意味深。

本来習近平政権にとって都合の悪い歌である。

取り締まっていない理由は、
1.担当部門の不作為(消極的抵抗)
2.習近平が取り締まりの判断できない。

3.習近平には余裕がない。

この歌がもたらす結果
1.歌が禁止するまで延焼しつづける。

2.禁止すると、豚と犬は習近平だと認めること。

世界のビッグニュースになる。

3.禁止しない場合は、独裁者の威信低下につながる。

習近平にとっては取り締まっても取り締まらなくても
頭の痛い問題である。


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