【はるかなり台湾】「桜と台湾」

【はるかなり台湾】「桜と台湾」

メルマガ「はるかなり台湾」より転載
                 
                         喜早天海

皆さんの中には「セデックパレ」の映画を見たことが多いかと思います。この映画の舞台になったのは南投県霧社で、
今年は霧社事件が起きて85年目になります。霧社は、日本時代は桜の里としても知られ、この霧社に日本の桜を植え
平和と友好の桜の園を作り台湾への感謝の気持ちを伝えるべく、今月1日現地の霧社の関係者と協議を重ね桜の植樹、
平和友好祭を行うことになったのです。これを企画主催したのが今回の主催者である日台スポーツ・文化推進協会
(松本理事長)で、この趣旨に賛同した人たちが日本及び台湾の各地からやってきて、日台双方で約500名集まりま
した。
この日のイベントを祝うかのように晴天に恵まれ、また霧社桜も真っ赤な花を咲かせて参加者を歓迎してくれました。

 霧社桜とは『トオサンの桜』でおなじみの桜守、王海清さんが台湾中部の埔里から山あいの霧社を結ぶ約24キロ
メートルの公路と、霧社のあちこちに30年間にわたりポケットマネーで植え続けたもので、その桜が咲いていたのです。

ぼくは台中にロングステイしている人を誘って、民間バスを乗り継いで霧社に駆けつけました。式典の始まる10時より
早めに着いたので近くにある霧社事件の記念公園に案内しました。(でも日本人の犠牲者のお墓があった場所は戦後殉
難碑とともに破壊されて今は昔の痕跡は残っていないのです。)

 10時からの記念式典の中で松本理事長は「桜が過去の悲しみを癒やし、地元が素晴らしい観光地になるよう祈っている」
とあいさつしたのに対し、地元仁愛郷の孔文博郷長は「大事に育て美しい花を咲かせたい」と謝辞を述べたのでした。
そして八重桜やしだれ桜500本を贈呈する旨の目録が渡されたあと、会場の反対側にある事件のあった元霧社公学校跡地で
植樹式が行われました。賛同者の寄付金によって購入された苗木は、事件が発生した各場所に数回に分けて植えられること
になっているそうです。午後からのアトラクションも途中で中座し、今回植樹された桜が満開になる時期に再度日台双方の
人たちで花見ができたらいいなあと思いながら霧社をあとにして下山しました。

 ぼくが台湾に住み始めたころの今から20数年前は台湾で花見の出来る所と言えば、台北の陽明山と阿里山ぐらいでした。
それが今では各地で桜を見ることができるようになりました。ここ台湾中部でいえば、日月潭にある九族文化村は日本の桜
花協会より八重避寒桜を認証され、九族文化村を「桜花名所の地」と指定されていて先月31日より今月18日までを花見の
季節として各種イベントが行われます。また東勢農場、武綾農場を始めとして台中新社区でも今の時期に花見の時期を迎え
ているのです。台中市内にある太原路(緑園道)は「桜花路に桜なく、太原路に桜あり」と言われるほど桜の名所?になっ
ています。この道はぼくが通勤通路にあり、今日は何分咲きかなと楽しみながら通っています。

論より証拠まずは下記のネットをご覧ください。
九族文化村桜花季
http://www.nine.com.tw/2015sakurafestival
武綾農場
https://www.facebook.com/WulingFarm0510
2015台中新社区桜花季
http://wu840531wu890515.pixnet.net/blog/post/409283755-%e3%80%90%e5%8f%b0%e4%b8%ad%e6%96%b0%e7%a4%be%e3%80%912015%e5%8f%b0%e4%b8%ad%e6%96%b0%e7%a4%be%e6%ab%bb%e8%8a%b1%e5%ad%a3%e6%90%b6%e5%85%88%e7%9c%8b%28%e6%96%b0%e7%a4%be

ともあれ日本の桜が台湾各地に植樹されて台湾の人々にも愛されているのを見ると桜の花も立派な日台の架け橋の役割を
果たしているのです。桜前線北上中で、日本国内の桜も春の訪れとともに開花することでしょう。一足先に花見を楽しみ
たい方はぜひ今の時期に台湾に来てください。

でも、桜を見るたびにぼくは以前産経新聞「朝の詩」に紹介された下記のような桜の詩を思い出すのです。
        桜
  バラ科の桜は 百万年かかって
  棘のない今の桜になったという
  私たち人にとって 棘をなくする
  その時間があるのだろうか
  今年も堤の桜が春風に揺られている

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