1月30日には、EU(欧州連合)と欧州議会が台湾を支持する立場を表明した。台湾の外交部の「Taiwan Today」が詳しく報じているので下記に紹介したい。
————————————————————————————-EUと欧州議会が自由民主の台湾を支持、外交部が謝意【Taiwan Today:2019年2月1日】
外交部(日本の外務省に相当)は1月31日にプレスリリースを発表し、EU(欧州連合)と欧州議会が自由民主の台湾を共に支持する立場を示したことに感謝した。
この中で外交部は、中国の国家指導者が今年1月2日に台湾に向けた談話を発表したのを受けてEUは1月30日に、台湾海峡両岸の平和と安定はEUの重要な利益に合致すると再び強調すると共に、台湾のガバナンス並びに民主、人権、法治などの価値を尊重する立場を表明したと指摘した。EUはまた、台湾との様々な分野における協力関係を維持する方針を重ねて表明、両岸が現状を維持するよう希望し、両岸双方による対話を促した。
中華民国外交部は、EUは民主的な台湾を改めて評価し、両岸の現状維持を呼びかけたとして、歓迎と心からの謝意を表明した。
このプレスリリースによると、欧州議会は1月30日にベルギーのブリュッセルで開いた小型の全体会議で、「両岸関係の最新状況」について話し合った。
その中で、欧州委員会で人道援助・危機管理を担当する委員のクリストス・スティリアニデス(Christos STYLIANIDES)氏がEUとして明確な発言を行った。また、欧州議会で台湾に友好的なグループの代表を務めるWerner LANGEN氏ら超党派のベテラン議員20人近くは、中国の指導者が台湾に対する武力行使を放棄せず、「一国二制度」モデルを強化するとしたことは両岸の緊張を高めるものだと相次いで非難し、このことは台湾海峡とアジア太平洋地域の安全を損なうだろうと強調した。
これら議員は中国が武力で両岸問題を解決することに強く反対し、両岸は国際法を基礎とした平和的な方式で問題を解決すべきだと強調、中国が中華民国が存在する事実を直視し、台湾の2,300万人が堅持する自由民主の価値、並びに自分たちの未来と前途を自ら決定する権利を尊重するよう呼びかけた。これら議員はまた、欧州委員会に対して具体的な行動で台湾を支持することを求めた。
中華民国外交部は、欧州議会の議員たちは蔡英文総統が今年新年に行った「4つのすべき」談話に呼応し、正義を守る毅然とした発言で台湾を支持する立場を示したとして心から感謝した。
中華民国外交部は、欧州対外行動局(EEAS)、欧州議会、及びEUの一部加盟国の議会が両岸の現状維持を支持し、自由民主の台湾を応援する立場を公にしたのに続いて、今回欧州議会が中国の指導者による談話後、全体会議の議題として両岸の政治問題を討論したことの意義は大きいと評価。
また、欧州委員会の委員、並びに発言を行った大多数の議員が中国に厳しい立場をとったことは、EUの行政機関と立法機関が共に中国の動きを注視していることを鮮明にし、「我が方に対する長期的な友情と堅い支持を再度示したものだ」として歓迎と感謝の意を表した。
中華民国外交部はそして、今後も理念の近い国々と手を取り合い、民主の価値を共同で守っていくことで、台湾海峡と地域の平和、安定、繁栄を維持していくとの考えを示した。