米国のジョンズ・ホプキンス大学が台湾を中国の一部とする地図を訂正

 厚生労働省のホームページが中国地図に台湾を入れていたが、外務省と同じ地図に差し替え、台湾を中国の一部と誤解させるような地図掲載を修正した。

 米国の名門大学で全米屈指の医学部を擁するジョンズ・ホプキンス大学がウェッブサイトで公開している武漢肺炎(COVID-19)の感染状況を示す世界地図で、台湾を中国の一部としていたことが分かり、中央通信社の指摘で修正に応じたそうだ。

 なぜ台湾を中国の一部とする世界地図となったのかというと、世界保健機関(WHO)の国名表記を採用したことが原因で、中央通信社の指摘により「台湾を含め、地名の表記は米国務省が採用している名称に従った」という注釈が添えて修正したという。

 やはり、問題の発生源はWHOにあった。WHOは「台湾は中国の領土の一部」という中国の政治的主張を鵜呑みにせず、現実を直視すべきだ。

 日本の外務省は今回の武漢肺炎(COVID-19)問題で、中国と台湾を完全に区別する地図を掲載している。WHOは台湾の声に素直に耳を傾け、米国や日本の対応に見習うべきだろう。

◆外務省:周辺国・地域表示 https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_009.html#ad-image-0

—————————————————————————————–コロナ地図で台湾を中国の一部に 米大、表記を修正【中央通信社:2020年3月12日】https://japan.cna.com.tw/news/achi/202003120002.aspx

 (台北中央社)米ジョンズ・ホプキンス大が公開している新型コロナウイルスの感染状況を示す世界地図で、台湾が中国に含められた上で「台北と周辺地域」と表記されていたことが10日、米メディアで伝えられた。外交部(外務省)は11日、米国にある台湾の代表機関を通じて修正を要求したと明らかにした。同サイトの表記は12日までに「台湾」に改められた。

 11日午後、中央社が同サイトを確認したところ、同欄に台湾はなく、地図上で台湾をクリックすると「台北と周辺地域」とされ、中国の一部として表示されていた。

 米ニュースサイト、アクシオスの報道によれば、2月上旬の時点では「感染が確認された国・地域」の欄に「台湾」と表記されていた。サイトの開発を担当した同大准教授に連絡したところ、台湾の表記が変わっていることに気が付いたばかりだとし、すぐに修正すると回答したという。

 同サイトは何度か修正され、台湾は一時、「その他」に変更された。その後、再び変更が加えられ、「台湾」となった。また、「台湾を含め、地名の表記は米国務省が採用している名称に従った」との注釈が添えられた。

 同大の広報責任者は中央社のメール取材に対し、開発担当チームは当初、情報に一貫性を持たせるため、世界保健機関(WHO)の国名表記を採用することに決めたと回答。だがその後、さらに協議し、国務省の名称を使うことになったと説明した。

(陳韻聿、江今葉/編集:楊千慧)

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