李登輝前総統がノービザで来日!!

来日条件(記者会見しない、講演しない、政治家と会わない)の撤廃を!

 昨年11月1日、台湾の李登輝前総統は本会の台湾李登輝学校研修団などに対し、本年4月
に訪日して、「奥の細道」を歩いてみたいと表明、10日後の11日には5月に変更される旨
を明らかにされている。
1月26日になって、台湾との窓口である交流協会が来日は「ノービザ」でよいことを明ら
かにした。これは高く評価されてよい。
 李登輝前総統はすでに一市民なのである。当然いえば当然の措置である。本会が政府に
呈した要望書にもその理由を記した。確かに李前総統は「要人」である。それ故に中国は
反対する。しかし、首相の靖国参拝への中国の反応と同様、中国が反対することは日本に
利がある。中国の顔色を伺うことなく、日本政府は主権国家として毅然とした決断を示す
ことが肝腎である。
 ただし、産経の記事にもあるように、「『李氏の旅行計画書に基づいて日台間で事前協
議し小泉純一郎首相の判断を待つ』とも話し、日中関係なども考慮した上で最終的には政
治判断を仰ぐ」という。
 これまで李登輝前総統来日に際し、日本政府は「記者会見しない、講演しない、政治家
と会わない」という3つの条件を付けたと言われている。しかし、すでに1月19日、麻生
太郎外相は記者会見の席上、台湾人記者からの「日本政府が条件を付けるのは不思議だ」
との質問に対し、「あなたの言っていることは全く正しい」と答えている。この極めてま
っとうな外相の見解を小泉首相が受け入れるかどうかである。
 李前総統やご家族に危害を加えるようなテロ行為などが起こらないよう、日本政府は未
然に防ぐ万全の措置を講じなければならない。だからといって、「記者会見しない、講演
しない、政治家と会わない」というような条件を付けることは、観光を目的として来日す
る一市民にはふさわしくない。ノービザで禁止されている要件だけで十分である。
 李登輝前総統来日に日本政府がどのような対応をとるかは、日中関係と日台関係を測る
バロメーターと言っても過言ではない。首相判断に期待したい。
 李氏に対しては、すでに東京江東区の松尾芭蕉記念館はじめ、「奥の細道」ゆかりの埼
玉、栃木、宮城、岩手、山形、秋田、新潟などの民間団体から招聘状が届けられている。
 私どもの夢が実現する日は近い。こぞって大歓迎したいものだ。 (編集長 柚原正敬)


【産経新聞 1月27日付】

 日本の在台代表機関に相当する「交流協会」台北事務所は26日、前総統の李登輝氏が
希望している今年5月の観光目的の訪日で、入国に関しビザ(査証)を李氏が申請する必
要はないことを明らかにした。李氏は2000年の総統退任後、私的に2回訪日している
が、いずれもビザ発給をめぐり中国から反発を招き、日本政府内部で議論が起きた。実現
すれば、ビザなしでの李氏の訪日は初めてとなる。
 日本政府は昨年、台湾パスポート保持者の90日間までのビザなし渡航を恒久化してお
り、李氏も例外ではないと判断した。ただ、「李氏の旅行計画書に基づいて日台間で事前
協議し小泉純一郎首相の判断を待つ」とも話し、日中関係なども考慮した上で最終的には
政治判断を仰ぐという。(台北 河崎真澄)



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