ついて日本と話し合いを行っていることを外交部の楊進添・部長が明らかにした。
これは、香港船「啓豊二号」尖閣上陸事件をきっかけに、台湾外交部の董国猷・政務次
長は8月16日、日本の樽井澄夫・交流協会台北事務所代表(駐台湾大使に相当)に対し「第
17回漁業交渉の早期開催」を正式に要請、樽井代表も「漁業交渉の重要性を認識し真摯に
取り組む」と答えたことを受けてのことと思われる。
一昨日、これまで漁業交渉を担ってきた亜東関係協会は、すでに日本側と漁業交渉の議
題を検討していることを明らかにした。
すでに下交渉に入っているとは驚きだが、このようなところにも日台の絆の深さを垣間
見る。やはり、李登輝元総統が指摘されたように、漁業交渉を決着させれば、日台間の
「尖閣問題」に終止符が打たれる。日本側は台湾側の意向を正確に汲み取り、漁業交渉の
決着に向け「真摯」かつ「不退転の決意」で取り組んで欲しいものだ。
日台のこのような協調をもっとも恐れているのは中国なのだから、中国の意向を気にす
る必要はない。日台が漁業交渉を決着した先に東シナ海の安定がある。
亜東協会、日本との漁業交渉再開に期待
【台湾国際放送ニュース:2012年8月30日】
台湾の対日本窓口機関・外交部亜東関係協会は30日、台湾と日本の漁業交渉について、
釣魚台列島(日本名:尖閣諸島)の主権や境界線の問題の短期間での解決は望めないが、
日本側が容易な議題から手をつけるよう希望すると話した。
中華民国と日本はこれまでに16回、漁業交渉を行っているが、2009年を最後に交渉は途
絶えている。このほど、釣魚台列島をめぐって高まった緊張を緩和するため、台湾は日本
との第17回漁業交渉を一日も早く開くよう日本側に呼びかけた。
亜東関係協会の蘇啓誠・副秘書長は30日、「養殖や一部の魚の乱獲問題、漁獲量の減少
など資源保護の面で双方は共同研究できる。こういった提携から始め、それから徐々に難
しい問題についてコミュニケーションをとっていけばどうか。最初は比較的容易にコンセ
ンサスを得られるところから、漁業交渉を始められるのでは」と話した。
蘇・副秘書長によると、行政院農業委員会漁業署と日本側は現在、内部的な意見交換を
進めており、各自で話し合う議題を検討しているとのことで、これらの作業が終わり次
第、日本における中華民国大使館に相当する台北駐日経済文化代表処を通じて、第17回交
渉の詳細を協議することになるという。具体的なタイムテーブルはない。