八田與一文化芸術基金会が金沢市にサージカルマスク6万枚を寄贈

 台湾から姉妹都市や友好交流都市を結んでいる日本の自治体にマスクやフェイスシールドなどが寄贈されるケースが続出している。8月26日、台湾の「八田與一文化芸術基金会」から八田與一の生まれ育った金沢市にサージカルマスクが6万枚も届けられたという。八田與一が紡いだご縁だ。

 金沢市は、2011年9月20日に金沢市観光協会は初の海外の観光協会として台南市旅行商業同業公会の間で「友好交流協定」を締結している。また、金沢市議会と台南市議会が2017年1月8日に「友好交流協定」を締結している。

 ただし、金沢市(山野之義市長)自体は台湾との都市間提携はない。石川県下で台湾と都市間提携を結んでいるのは加賀市(宮元陸市長)だけで、2014年7月7日に台南市と「友好都市協定」、翌7月8日には高雄市と「観光交流都市協定」、同日に高雄市鼓山区と「友好交流都市協定」を立て続けに結び、台湾各都市との交流に力を入れている。2016年5月には桃園市とも「友好都市協定」を締結している。

 おそらく、現役の市長で台湾と4つの都市間提携を結んだのは宮元陸(みやもと・りく)加賀市長だけだろう。宮元市長は石川県議会時代から台湾との交流に熱心で、2006年12月19日に日本初の議会提携として石川県議会と台南県議会の「友好交流協定」締結にも尽力している。

 李登輝元総統は八田與一の縁で2004年に金沢市を訪問している。このたびは6万枚ものサージカルマスクを寄贈されている。八田與一の恩恵を被る金沢市には、ぜひ台湾との都市間提携を進めていただきたいものだ。

—————————————————————————————–友好のマスク6万枚 台湾の八田與一基金会から金沢市に【北國新聞:2020年8月27日】https://news.yahoo.co.jp/articles/67b698241a43c383905768cd49274a669e436e82

 日本統治時代の台湾で水利事業に尽くした八田與一技師(金沢出身)を顕彰する台湾の財団「八田與一文化芸術基金会」から市に寄贈されたサージカルマスクが26日、大桑3丁目の市大桑防災備蓄倉庫に届いた。市はマスクを倉庫に保管し、医療機関などで必要となった場合に活用する。

 マスクは段ボール30箱分の計6万枚。マスク不足を知った同基金会の黄清山副理事長から寄付の申し出があった。黄氏が経営する「南六企業」は不織布製造の台湾トップ企業で、台湾内外のマスク供給に大きく貢献している。

 市は同基金会に対し、後日、感謝状を贈る予定。山野之義市長は「八田技師のご縁と、長年にわたる交流に育まれた善意と感じている。感謝の気持ちを持って使用したい」と話した。

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