明日(11月12日)、「第7回日台交流サミットin 神戸」が神戸市中央区のホテルオークラ神戸で開催される。主催は、日本と台湾との交流に取り組む日本の地方議会議員でつくる「全国日台友好議員協議会」(会長=藤田和秀・名古屋市議)。
全国日台友好議員協議会は2016年5月26日、前年8月の「日台交流サミットin金沢」で採択された金沢宣言を受け、地方レベルで台湾の各都市との連携を図り、相互理解に努め、交流を推進することを目的として設立された。その後、和歌山市や富山市、台湾の高雄市などでも開かれ、毎回、300人ほどが参加している。
昨年10月26日に加賀市で行われた「日台交流サミットin 加賀」には、謝長廷・台北駐日経済文化代表処代表も出席、採択された加賀宣言では「日台の外交・安全保障政策推進のため『日台交流基本法』を早急に制定すること」「台湾のWHO(世界保健機関)参加に向けて、日本の取組みを強化すること」「CPTPP(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定)の参加国拡大交渉において、日本が台湾の参加を支持すること」の3項目が提言された。
本誌でもお伝えしたように、神戸市会は10月7日に台湾のWHO西太平洋地域委員会への参加支持の意見書を可決。これに対し、中国が強く抗議するとともに、11月12日の「日台交流サミットin神戸」の中止までも要求したことから、「日台交流サミットin 神戸」の実行委員会事務局長をつとめる上畠寛弘(うえはら・のりひろ)議員がツイッターで、中国からの圧力を伝えるとともに「日台の絆は不滅です。中共に屈しない!」と書き込んだことで共感が広がり、サミットには500人ほどの申込者があるという。
これらのことを、謝長廷代表が台湾のメディアとの懇談会で明らかにしたと中央通信社が伝えているので下記にご紹介したい。
台湾と中国がCPTPP(環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定」への加入を申請し、台湾有事が取りざたされるなど、世界的に台湾が注目される現在、「日台交流サミットin 神戸」ではどのような宣言が採択されるのか、楽しみだ。
—————————————————————————————–中国から中止要求の日台交流サミット、過去最多の約500人が参加へ【中央通信社:2021年11月10日】https://japan.cna.com.tw/news/apol/202111100003.aspx
(東京中央社)日本と台湾の地方議員らが一堂に会する第7回「日台交流サミット」が12日、神戸市で開催される。中国からイベント中止の要求を受けた一方で、参加者数は過去最多の500人近くに達する予定であることが分かった。台北駐日経済文化代表処の謝長廷(しゃちょうてい)代表(大使に相当)が9日、台湾のメディア関係者との懇談会で明らかにした。
交流サミットは日台交流に取り組む日本の地方議員の交流の場として立ち上げられた。謝氏は、2018年に南部・高雄で開催された第4回サミットでは、日本から訪台した議員が過去最多の313人だったことに触れた上で「だが今回は490人。申込者は増え続けていて止まらない。だから、われわれは中国の実力を知った」と皮肉った。
今回の日台交流サミットを巡っては、実行委員会事務局長を務める上畠寛弘神戸市議が先月中旬、サミットの中止を中国から求められたことをツイッターで明かしていた。
(楊明珠/編集:羅友辰)
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