世耕弘成議員と蔡英文総統が与党版「2プラス2」定例化で一致

 12月26日から台湾を訪れている清和政策研究会(通称:安倍派)に所属する世耕弘成・参議院自民党幹事長一行は、いずれも参議院の自民党の議員で同派に所属する山本順三、末松信介、中田宏、山田宏、北村経夫、大野泰正、堀井巌、松川るい、加田裕之、生稻晃子、友納理緒の12人。

 26日に蘇貞昌・行政院長、27日に立法院の游錫?院長、李登輝元総統の墓参、28日に蔡英文・総統、頼清徳・副総統と会談、その後、高雄に移動し紅毛港保安堂の安倍晋三・元総理の銅像に献花している。

 また、世耕議員以外のメンバーはその日のうちに金門島に飛び「台湾と中国が戦火を交えた当時の1967年に建てられた『北山放送壁』を視察した」(産経新聞)という。

 なお、世耕議員は蔡英文総統との会談で「『実務家同士の情報交換を深める必要がある』として、自民と台湾与党・民主進歩党の外交・防衛政策責任者による対話の定例開催を提案」したところ、賛意を得「新たに対面形式での定期開催を進める」ことになったそうだ。

 ようやく蔡英文総統との会談で具体的なプランが出てきたようで、半歩進んだ感がある。

 それにしても、同行した11人の議員は、1期=中田宏議員、加田裕之議員、生稻晃子議員、友納理緒議員、2期=大野泰正議員、山田宏議員、堀井巌議員、松川るい議員、3期=北村経夫議員、4期=山本順三議員、末松信介議員という顔触れだが、堀井巌議員は外交部会長、松川るい議員は外交部会部会長代理、北村経夫議員は国防部会副部会長をつとめ、それぞれ台湾問題に深い関心を持つ、即戦力を備えた議員が少なくない。

 今回の訪台が今後の日台交流を深化させることに必ずやつながるだろうと期待は膨らむ。

◆自民有志が中台緊張の最前線、金門島を視察【産経新聞:2022年12月29日】 https://www.sankei.com/article/20221229-PFUH35YCHNMBFEFEJJRPUWYCII/

—————————————————————————————–日台与党「2プラス2」定例化で一致 世耕氏、蔡英文総統と会談【産経新聞:2022年12月28日】https://www.sankei.com/article/20221228-DIOXCQEWL5IVJKKS65MBX5EJQU/

【台北=原川貴郎】台湾を訪問中の自民党の世耕弘成参院幹事長は28日、蔡英文総統と台北市内の総統府で会談した。両氏は、中国が緊張を高める台湾海峡の問題をめぐり、日台の連携強化の必要性を確認した。安全保障分野での対話の枠組みとして、日台与党間の外交・安全保障責任者による「外務・防衛2プラス2」を定例化することでも一致した。

 世耕氏は、政府が16日に「台湾海峡の平和と安定」を明記した「安保3文書」を閣議決定したことなどを説明。台湾が27日に兵役義務の延長など自衛力強化策を打ち出した直後の会談となったことを踏まえ、中国を念頭に「こういう中で日台のハイレベルが意見交換をすることは強力なメッセージになる」と指摘した。

 その上で、安保分野に関し「実務家同士の情報交換を深める必要がある」として、自民と台湾与党・民主進歩党の外交・防衛政策責任者による対話の定例開催を提案した。蔡氏は賛意を示した。

 2プラス2は、世耕氏に同行した堀井巌外交部会長ら自民の外交、国防部会の幹部と、台湾の民進党の外交や防衛政策の責任者が担当する。両党は昨年8月、オンライン形式で実施したが、新たに対面形式での定期開催を進める。

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