自民党と台湾の民進党が1月23日前後に与党版「外務・防衛2+2」を実施

 自民党が台湾の与党・民進党との与党版「外務・防衛2+2」を今月23日前後に台湾において開催することが明らかになった。自民党の堀井巌・外交部会長と國場幸之助・国防部会長が訪台し、安全保障関連3文書の内容を説明する見通しだという。

 日台の与党版「外務・防衛2+2」が初めて開かれたのは一昨年(2021年)8月27日で、今回で2回目となる。 初回は自民党からの呼び掛けによりオンラインで実施し、日本側は、自民党外交部会長で「台湾政策検討プロジェクトチーム(台湾PT)」座長でもあった元外務副大臣の佐藤正久・参議院議員と、安倍内閣で財務副大臣や内閣府副大臣をつとめた国防部会長の大塚拓・衆議院議員。台湾側は、民進党本部国際部主任で安全保障問題にも造詣が深い羅致政・立法委員と立法院の外交・国防委員会委員を長期にわたり務めてきた蔡適応・立法委員が約1時間半にわたって行われた。

 会談では「日台の海上保安機関などによる海難救助協力や、世界保健機関(WHO)といった国際機関への台湾の参加を促進していく方針で一致。台湾と国交がある国に断交を迫るなど、中国の外交圧力に連携して対処すると申し合わせた」(産経新聞)そうだが、TSMC(台湾積体電路製造)を含む半導体産業への政府協力や軍事交流、日本、台湾、米国間の海上保安の連携強化などについても意見交換したと報じられている。

 なお、今回の与党版「外務・防衛2+2」は、自民党・清和政策研究会(通称:安倍派)の世耕弘成(せこう・ひろしげ)参議院幹事長が12月26日から28日にかけ、参議院自民党議員で同派に所属する山本順三、末松信介、中田宏、山田宏、北村経夫、大野泰正、堀井巌、松川るい、加田裕之、生稻晃子、友納理緒の11人も同行して台湾を訪問した際、28日の蔡英文総統との会談で「『実務家同士の情報交換を深める必要がある』として、自民と台湾与党・民主進歩党の外交・防衛政策責任者による対話の定例開催を提案」したところ、賛意を得て「新たに対面形式での定期開催を進める」約束を取り付けてきており、それが実現できる見通しとなった形だ。

—————————————————————————————–日台与党、安保会合を開催へ 2月下旬、初の対面形式【共同通信:2023年2月4日】https://www.47news.jp/8900971.html

 自民党と台湾の与党・民主進歩党(民進党)は外交、国防担当議員による日台与党間で「外務・防衛2プラス2」と銘打った会合を今月下旬に台湾で開催する方向で調整に入った。23日前後を軸に検討する。2021年8月にオンラインで実施して以来2回目で、初の対面開催となる。台湾への軍事的圧力を強める中国を念頭に、安全保障分野での日台連携を深める狙い。関係者が4日、明らかにした。

 自民の堀井巌外交部会長、国場幸之助国防部会長が訪台し、民進党の担当者と会合する。日本側は、反撃能力(敵基地攻撃能力)保有を明記した安全保障関連3文書の内容を説明する見通しだ。

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