援に感謝しつつ、台湾の人々が「お金の使い道をよく知っている人たちなのだと感心した」とする
内容の投稿が「南日本新聞」の読者投稿欄に掲載された。下記に紹介したい。
それにしても、日本政府でさえ義援金の受付はやっていないというのに、台湾では政府機関が銀
行口座を設けて熊本地震への義援金を募集し、台湾市と高雄市も義捐金受付の銀行口座を開き、さ
らには、台北市、台中市、台南市、高雄市の4市長は1ヶ月分の給料を義捐金とした。台湾政府や各
市の市長の対応には本当に驚くとともに、心底頭が下がりました。
6月10日には陳菊・高雄市長と頼清徳・台南市長らが熊本まで来て、約2億1,600万円の義援金を
県と熊本市に手渡したことにも驚かされた。
野角氏が指摘されているように、舛添都知事の違法ではないものの「こすい」政治資金の使い方
を見るにつけ、政治家としての質の違いを見せつけられる思いでした。
◇ ◇ ◇
金の使い方を知っている台湾人
無職 野角 忠男(73)
【南日本新聞:2016年6月17日 読者投稿「ひろば」欄】
台湾在住のY氏がこのほど来鹿したので、親しい友人で会食した。台湾でも台南市で大地震が発
生し大きな災害が出ている。そんな中で、その後に発生した熊本地震に、台湾の人々が多額の義援
金を送っていた。
台南市、台中市、台北市の各市長らが、先頭に立って義援金を呼び掛けたそうだ。Y氏は6カ月
分の給料を返上して送ったという。「えっ、どうして6カ月分も」と聞くと、「市長が給料と同じ
額を義援金として送るのに、日本人である自分がじっとしているわけにはいかない」と答えた。
Y氏によると、台湾では値切るのが当たり前で、ケチな人が多いらしい。そのケチな台湾人が多
額の義援金を日本の被災者に送る。お金の使い道をよく知っている人たちなのだと感心した。
私が所属する台湾協会でも台南地震に義援金を送っている。だが、会報を見ると、「応募金90万
円余りに、協会分を含めて100万円を送った」とあった。この金額はおそらく台湾の首長らの義援
金にも満たないだろう。
舛添要一氏は、政治資金流用疑惑でついに東京都知事を辞職した。その間、都議会もドタバタ劇
を演じていた。このようなニュースを見ると、台湾の市長らとの心の大きさの違いに驚くばかりで
ある。
(鹿児島市)