【祝】 中海・宍道湖・大山圏域市長会が国際交流員として台湾の葉可全氏を採用

島根県の松江市をはじめ米子市(よなごし、鳥取県)、出雲市(いずもし、島根県)、境港市(さかいみなとし、鳥取県)、安来市(やすぎし、島根県)の5市は「中海・宍道湖・大山圏域(なかうみ・しんどうこ・だいせんけんいき)市長会」をつくって、台湾との交流を積極的に推進している。

そもそもは、2006年に台北市内で行われた牡丹展示会に松江市が参加したことをきっかけに台北市と交流を始めたことにある。

その後、松江市が台北国際花卉博覧会(2010〜2011年)へ参加したことや、東日本大震災に対する台湾からの支援感謝のため2012年から3年連続で台北市庁舎において牡丹展を開催したことなどを通じて両市の交流が続き、2014年7月に松江市と台北市は「交流促進覚書」を締結する。

2012年には中海市長会を発展的に改組して「中海・宍道湖・大山圏域市長会」を設立。

その後、松江市の仲介によって台北市と交流し始め、圏域市長会として2022年10月に台北市と交流促進覚書を締結している。

2023年12月には圏域市長会として「台湾からのインバウンド、産業・経済分野における連携、ビジネスマッチングを推進するため、国際交流員(台湾)の募集」を行い、筑波大学の大学院で日本の近現代文学について研究していた葉可全氏が決まり、このほど着任したそうだ。

松江市の新産業創造課に勤務しながらビジネスや観光、それに文化やスポーツなど、さまざまな面から交流を広げていく事業に携わるという。

自治体による台湾との交流に台湾の人材を充てるということで思い出されるのは、日台間の公務員交換を実施した群馬県みなかみ町だ。

2013年12月に台南市と「友好都市協定」を結んだ群馬県みなかみ町は、それに先立つ2013年6月から台南市に職員を派遣し、台南市政府国際課に所属して日本交流の窓口を担当してみなかみ町との交流や教育旅行誘致などに取り組んでいた。

2015年11月からは群馬県内初の「公務員交換」により台南市も職員を派遣し通訳やパンフレットの翻訳などを行っていた。

この公務員交換は、2022年3月にみなかみ町が9年間の職員派遣を取りやめたことで終了している。

「中海・宍道湖・大山圏域市長会」は、みなかみ町とはまた違う形で「台湾の国際交流員」を公募し、台湾とのビジネスや観光などの事業拡大をはかるという。

葉可全氏の活躍と「中海・宍道湖・大山圏域市長会」の前途に幸あれと願いつつ、下記にその記事をご紹介したい。

◆だんだんサミット 中海・宍道湖・大山圏域市長会 https://www.nakaumi.jp/


松江市に台湾からの国際交流員が着任【NHKニュース:2024年6月3日】https://www3.nhk.or.jp/lnews/matsue/20240603/4030019084.html

 島根県東部や鳥取県西部と台湾との交流を加速させようと、松江市に台湾からの国際交流員が着任し、これからの抱負を語りました。

着任したのは台湾の大学を卒業したのち、筑波大学の大学院で日本の近現代文学について研究していた葉可全さん(35)です。

葉さんは着任にあたって松江市の上定市長と面会し、持参してきた台湾のお土産を手渡しながら「松江は水が豊かできれいな町だと感じます」と印象を語ったうえで「これからこの地域と台湾との産業の交流を深めていきたい」と抱負を語りました。

これに対して上定市長は、「台湾とは今後も関係を深めていきたいと考えているので、松江だけではなく、台湾とこの地域を結びつける懸け橋になってほしい」と激励しました。

葉さんは、松江市や出雲市、それに鳥取県米子市など島根県東部と鳥取県西部の地域と台湾との交流を加速させるために「中海・宍道湖・大山圏域市長会」が国際交流員として招いていて、松江市の新産業創造課に勤務しながらビジネスや観光、それに文化やスポーツなど、さまざまな面から交流を広げていく事業に携わることになっています。

葉さんは、「台湾と松江の交流を深めて、松江のいいところを台湾の人たちに発信していきたい」と話していました。

※この記事はメルマガ「日台共栄」のバックナンバーです。