高砂義勇隊慰霊碑撤去への反対声明と台北県政府への要望 小田村四郎

高砂義勇隊慰霊碑撤去への反対声明と台北県政府への要望 小田村四郎
台北県長へ声明と要望書を送付し、台北駐日経済文化代表処にも持参

 台湾の台北県烏来郷に日本からの募金で移設され、去る二月八日に除幕式を終えたばか
りの高砂義勇隊慰霊碑(正式名称・台湾高砂義勇隊戦歿英霊紀念碑)に対し、十七日、敷
地を提供している台北県政府(県庁)から記念碑設置者である台北県烏来郷高砂義勇隊紀
念協会(簡福源理事長)に対し撤去要請がなされた。
 報道によれば、これは、「中国時報」など一部地元メディアや靖国神社を訴えていた高
金素梅立法委員(国会議員)から「軍国主義的だ」との批判が起こり、正式申請を許可し
た県当局が「環境規定などに適合しておらず、碑文も公有地に建てるものとしては不適切」
などとして、一週間以内に設置者が撤去しなければ県が強制撤去すると伝えられている。
 だが、この記念碑は、日本統治時代の台湾から先の第二次大戦に日本兵(高砂義勇隊)
として従軍して戦歿した台湾原住民を慰霊する施設であり、日本の忠魂碑と同様、決して
「軍国主義」などと非難される謂れはない。むしろ、李登輝前総統が揮毫された碑文「霊
安故郷」に示される如く、戦歿した高砂義勇兵の慰霊顕彰を通じて平和を祈る施設である。
決して政治的な意味合いはない。
 高砂義勇隊の壮烈な敢闘は、当時の日本国民を感動させ、敵軍である連合軍将兵にも深
い感銘を与えている。それ故に、これまで多くの日本人が慰霊感謝のために訪問し、移設
問題が起こったときも少なからぬ日本人が義捐金を寄付したのである。
 日本との関係浅からぬこの慰霊碑に対して、設置を許可した台北県政府が反日議員の要
望に屈するかの如く自らの決定を翻すことは、台湾国内のこととはいえ、日本人として看
過することはできない。それは、日本と台湾の親善関係を断絶させるものである。
 よって本会はここに高砂義勇隊慰霊碑撤去措置に強く反対し、台北県政府に以下のこと
を要望する次第である。

一、高砂義勇隊慰霊碑は台湾のものではあるが、同時に日台友好親善関係の象徴である。
 撤去措置は日本人と台湾人の善意を裏切る行為である。国際信義にも悖るこの撤去措置
 を即刻撤回するよう要望する。

一、高砂義勇隊紀念協会の簡福源理事長は、「もしも慰霊碑を撤去するなら、私はこの慰
 霊碑の前で腹を切る」と宣言している。台北県政府は尋常ならざるこの声に耳を傾け、
 拙速な措置を即刻撤回するよう要望する。

一、よって台北県政府は法治の精神に則り、自ら決定した許可を翻すことなく、速やかに
 撤去措置を取り消し、慰霊碑を元の平穏な状態に復するよう強く要望する。 

  平成十八年(二〇〇六年)二月二十日

                        日本李登輝友の会会長 小田村四郎
*原文は縦書

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