茨城県笠間市の山口市長が南投県埔里鎮で地方創生について講義

昨日(4月17日)、茨城県笠間(かさま)市の山口伸樹(やまぐち・しんじゅ)市長が「台湾のへそ」と言われ、台湾の真ん中に位置する南投県の埔里鎮において地方創生について講義し、地方創生の目的や地元大学の役割、地域住民の動員策などを参加者に紹介したという。

 なぜ笠間市長が台湾で講義するようになったのか、中央通信社は南投県出身の立法委員が山口市長に講義を依頼したと報じているが、この記事からはよく分からない。

 実は、笠間市は昨年(2018年)8月23日、台北市内に「台湾交流事務所」を開設するほど台湾との交流に熱心な自治体だ。

 台湾交流事務所を開設した際、市の広報誌「広報かさま」9月号は特集として「こんにちは、台湾」を組んでいる。この中で、山口市長が地方の一自治体が台湾交流事務所を開設するに至ったかを述べている。

<台湾との交流は友部ライオンズクラブや笠間ロータリークラブなど民間団体が主に行ってきました。

 笠間市でも茨城県国際観光課に職員を出向させて、県と連携しながら台湾に向けてPRを行ってきました。その結果、平成27年頃から東豪旅行社(陳社長)などの台湾旅行業者が、ゴルフ客をはじめとした観光客を茨城県内に誘客しはじめ、その一部が笠間市にも訪れて来るようになりました。

 現在、茨城県内への訪日外国人旅行者は、台湾からの方が第1位となっています。

 また、平成30年2月に笠間市は、文部科学省に2020年東京オリンピックにおけるゴルフ競技の台湾ホストタウンとして登録されました。

 このような経緯があり、笠間市は台湾とさまざまな分野で交流を図る拠点として事務所を設置することにしました。>

 台湾に駐在員を派遣して事務所を設けるのは容易なことではない。首長がよほど熱心でないとできない。

 ちなみに、日本の自治体で台湾に最初に事務所を開設したのは沖縄県与那国町(よなぐにちょう)で、2007年5月に「与那国駐花蓮市連絡事務所」を開設した。次いで、山口県美祢市(みねし)が2012年7月に「台北観光・交流事務所」を開設。2013年4月には、静岡県が都道府県レベルでは初めて駐在員事務所「ふじのくに静岡県台湾事務所」を開設。その後、2017年4月に高知県が台湾オフィスを開設。それに続いて、笠間市が2018年8月に台湾事務所を設けている。

 駐在員を派遣しているのは与那国町、静岡県、笠間市。その中でも笠間市がもっとも新しいことから、埔里鎮の講師として白羽の矢を立てられたのではないだろうか。いずれ笠間市のホームページにこの講義に招聘された経緯などが掲載されるはずなので、改めて紹介したい。

 いずれにしても、日本の自治体の首長が台湾に招かれて講義をするのは珍しいことで、姉妹都市を結ぶ自治体などからも山口市長に続いて出て欲しいものだ。

◆笠間市「台湾交流事務所」:台北市大安區安和路二段78號8棲*旅行会社「東豪旅行社」内に設置し、職員1人と現地職員2人の態勢。

◆こんにちは、台湾─台湾交流事務所を開設【平成30年 広報かさま9月号(No.150)】 https://www.city.kasama.lg.jp/data/doc/1536190954_doc_1_0.pdf

————————————————————————————-南投県で地方創生講座 茨城県笠間市長が経験をシェア【中央通信社:2019年4月17日】http://japan.cna.com.tw/news/asoc/201904170009.aspx

 (南投 17日 中央社)中部・南投県の埔里鎮で17日、地方創生講座が開かれ、講師として招かれた茨城県笠間市の山口伸樹市長が同市の経験に基づき、地方創生の目的や地元大学の役割、地域住民の動員策などを参加者に紹介した。

 山口氏に講義を依頼した同県出身の立法委員(国会議員)、蔡培慧氏(民進党)は、今年は台湾の地方創生元年と位置付けられていると説明。昨年地方創生についての交流を行うために訪日し、多くの収穫を得られたと振り返り、山口氏の第一線における経験談がきっかけとなり、地域発展の方向性や資源の応用など、さまざまなアイデアが生まれればと期待を示した。

                               (蕭博陽/編集:塚越西穂)

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