今年の春の叙勲で台湾から曾茂林氏と王寛裕氏が叙勲

2005年春に受章した蔡茂豊氏以来、12人が叙勲

 6月18日、政府は平成23年春の叙勲受章者を発表した。受章者は桐花大綬章の海部俊樹・
元首相をはじめとする4,064人。外国人叙勲は26カ国・地域から59人が受章し、台湾からは
今年も2人が受章した。

 1人は、台北市在住で、日本が台湾と断交する以前の昭和44年(1969年)2月から在中華
民国日本国大使館に勤め、平成15年(2003年)2月まで日本交流協会台北事務所に勤務して
いた曾茂林氏(73歳)が瑞宝双光章を受章。また高雄市在住で、旧在高雄日本国総領事館
の現地職員で日本交流協会高雄事務所の職員だった王寛裕氏(75歳)も瑞宝双光章を受章
した。二人のお名前はこの叙勲発表で初めて知ったが、叙勲を心から祝福したい。

 今年は東日本大震災のため発表が延期されていたが、4月29日にさかのぼって発令される
という。

 台湾の叙勲者は、平成17年(2005年)の春の叙勲で、台湾の日本語教育のパイオニア的
存在の蔡茂豊氏(台湾日本語教育学会元理事長、元東呉大学外国語学院院長)が旭日中綬
章を受章し、これが台湾人叙勲の嚆矢で、当時の内田勝久(うちだ・かつひさ)交流協会
台北事務所代表(駐台湾日本大使に相当)の英断による。

 内田大使は『大丈夫か、日台関係−「台湾大使」の本音録』(2006年、産経新聞出版)で、
台湾から叙勲者を出すに至った経緯を詳述しているのでぜひご参照いただきたいが、台湾
からはこの2005年の春以来、今年の春までに12人が受章している。

 内田大使の後任の池田維(いけだ・ただし)大使も叙勲に積極的で、2005年秋の叙勲で
は李上甲氏(台日経済貿易発展基金会董事・常任特別顧問、台日商務協議会秘書長)が日
台間の経済交流促進に寄与したとして、2人目の台湾人として旭日小綬章を受章。また翌20
06年(平成18年)秋の叙勲では、『台湾俳句歳時記』(2003年、言叢社)などを著してい
る黄霊芝(本名:黄天驥)氏が3人目の台湾人として旭日小授章を受章している。

 その後も、2008年春の叙勲で台湾スポーツ界の大御所である呉文達氏(アジアカヌー連
盟会長)が4人目として旭日中綬章を受章。

 2009年(平成21年)秋の叙勲では、徐金錫氏(嘉南農田水利会会長)が旭日双光章、杜
祖健氏(千葉科学大学客員教授)が旭日中綬章を受章。これで6人だ。

 2010年春の叙勲では、昨年の李登輝学校研修団で講師をつとめていただいた何瑞藤氏(台
湾日本研究学会理事長、台湾大学名誉教授)が旭日中綬章、パイワン族出身の陳俄安氏(屏
東県博物館館長)が旭日単光章をそれぞれ受章、秋の叙勲でも謝森展氏(元台湾日本研究
学会理事長)と陳田伯氏(高雄医学大学名誉教授)の2人が旭日小綬章を受章して10人を数
え、今度の春の叙勲で12人となっている。

 交流協会台北事務所が6月19日付で、春の叙勲について報じているので下記にご紹介した
い。また、「台湾の叙勲者一覧」も作成したので、次に掲載したい。

 それにしても、例えば日本でよく知られる蔡焜燦氏(台湾歌壇代表、李登輝民主協会理
事長)や許文龍氏(奇美実業創業者)はなぜ受章しないのだろう。内田大使も当初はこの2
人も視野に入れて進めていたそうだが、最終的に「誰が見ても文句のつけようがない」人
選からはずされ、最後に蔡茂豊氏が「事務所内の衆目の一致するところ」(『大丈夫か、日
台関係』)となったと漏れ聞く。

 しかし、すでに台湾人の叙勲開始から6年を経て、台湾人への叙勲は完全に定着したと言
ってよい。叙勲は交流の証である。中国への「配慮」などはまったくいらなくなっている
のだから、叙勲者を選任・推薦する今井正(いまい・ただし)交流協会台北事務所代表と
野中薫(のなか・かおる)交流協会高雄事務所長には英断を望みたい。

 なお、内田大使のときにも李登輝元総統にも叙勲すべきではないかという意見があった
そうだが、「一国の元首(編集部注:天皇陛下)が他国の元首に『功績叙勲』を行うこと
は国際礼譲に鑑みても適当ではない」(『大丈夫か、日台関係』)と判断されたことで見
送られたという。


曾茂林・元日本交流協会台北事務所現地職員に対する叙勲
【交流協会台北事務所:2011年6月19日】

1.6月18日、日本政府は平成23年春の外国人叙勲受章者を発表しました。
  その中で下記のとおり、台北市在住の曾茂林氏が受章しました。

                   記

 氏   名 曾茂林(ソ・モリン)
 勲   章 瑞宝双光章
 主要経歴 旧在中華民国日本国大使館の現地職員
      日本交流協会台北事務所の元現地職員
      (1969年2月から2003年2月まで勤務)
 功労概要 日本交流協会在外事務所の活動に寄与

2.当事務所からの補足説明

 (1)交流協会設立後の台湾人に対する叙勲
     1972年交流協会設立後の台湾人に対する叙勲は2005年以降12人。本日発表の平
    成23年春の外国人叙勲においては、高雄市在住の王寛裕氏(旧在高雄日本国総領
    事館の現地職員、日本交流協会高雄事務所の元現地職員)も瑞宝双光章を受章。

(2)平成23年春の外国人叙勲について
    外国人叙勲受章者は59名。内訳は、桐花大綬章1名,旭日大綬章4名、旭日重光
   章6名、旭日中綬章22名、旭日小綬章9名、旭日双光章11名、旭日単光章1名,瑞
   宝重光章1名,瑞宝双光章3名、瑞宝単光章1名。

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