4月19日、台湾との交流に取り組む全国の地方議会議員で作る「全国日台友好議員協議会」(会長:藤田和秀・名古屋市議)は横浜市内で定期総会を開き、台湾の世界保健機関(WHO)正式加盟を支持する決議を採択しました。
総会には台北駐日経済文化代表処の謝長廷代表と台北駐日経済文化代表処横浜分処の張淑玲処長なども招かれ、永井啓介・大阪市議(自民党・4期)が決議文を読み上げ、謝長廷代表に手渡したそうです。
また、同協議会理事長の遠藤富士雄・和歌山市議(自民党・7期)は挨拶で「日本政府は『日台交流基本法』を制定すべき」と述べるとともに「日米首脳会談後に発表された共同声明で『湾海峡の平和と安定の重要性』する文言を盛り込んだのは大きな進展だったが、中央政府の動きは遅すぎると指摘」し、「全国日台友好議員協議会の会員たちが中央政府を『動かして』いこうと呼びかけた」とTaiwan Today誌が報じています。
Taiwan Today誌はまた、謝長廷代表も、同協議会が昨年10月26日に石川県加賀市で開いた「全国日台国際交流大会『日台交流サミットin 加賀』」において採択された「加賀宣言」では「台湾と日本の外交・安全保障政策推進のため、日本政府に対して『日台交流基本法』を早急に制定することが提言された」と述べていることを伝えています。
下記にTaiwan Today誌の記事を紹介します。
なお、全国日台友好議員協議会は2016年5月26日、前年8月の「日台交流サミットin金沢」で採択された金沢宣言を受けて設立され、国と並行して地方レベルで台湾内各都市との連携を図り、相互理解に努め、交流を推進することを目的としています。
—————————————————————————————–「全国日台友好議員協議会」総会、台湾のWHO参加支持で一致【Taiwan Today:2021年4月20日】https://jp.taiwantoday.tw/news.php?post=198393&unit=149&utm_source=
台湾との交流に取り組む日本の地方議会議員で作られる「全国日台友好議員協議会」は19日夜、横浜市のローズホテル横浜で定期総会を開催した。総会では台湾が正式な身分で世界保健機関(WHO)に参加することを支持する決議案が採択された。台北駐日経済文化代表処(=日本における中華民国大使館に相当)の謝長廷代表(=駐日大使に相当)は総会後、メディアの取材に対して「こうした草の根の力こそ、台湾にとって最も友好的且つ有力な支持になる」と述べた。
謝長廷代表によると、昨年10月下旬に石川県加賀市で「第6回日台交流サミット」が開かれた際には「加賀宣言」が発表された。高雄市(台湾南部)で開催された「第4回日台交流サミット」では「高雄宣言」が発表されるなど、台湾にとって必要なタイミングに台湾支持を盛り込んだ決議文を採択するのが「全国日台友好議員協議会」の伝統になっている。
例えば昨年の「加賀宣言」では、台湾と日本の外交・安全保障政策推進のため、日本政府に対して「日台交流基本法」を早急に制定することが提言された。また、現在日本の47都道府県のうち、台湾のWHO参加を支持する地方議会は27に上る。謝長廷代表は「こうした動きは我々の心を温かくし、大きな勇気を与えている。非常に感謝している」と述べた。
今回の総会では、今年11月12日に神戸市で開催予定の「第7回日台交流サミット」および来年4月に台湾南部・台南市で開催予定の「第8回日台交流サミット」についても話し合われた。
総会で決議案を読み上げた大阪市の永井啓介議員はインタビューに対し、「日本全国の地方議会は現在、台湾がオブザーバーの身分でWHOに参加できるよう働きかけている。しかし、『全国日台友好議員協議会』の目標は台湾が会員としてWHOに正式参加することだ。決議案の採択を通して、日本政府への働きかけを行っていきたい」と述べた。
永井議員はまた、今回の新型コロナウイルス感染症に関して抑え込みに成功した台湾は、非常に学ぶにあたいするとした上で、「今年のWHO総会では、台湾がたとえオブザーバーの身分であっても、日本を含む世界に対して、その新型コロナウイルス対策を紹介できるよう期待している」と述べた。
なお、「全国日台友好議員協議会」の理事長を務める和歌山市の遠藤富士雄議員は挨拶で、日本政府は「日台交流基本法」を制定すべきだと主張した。遠藤議員は、日米首脳会談後に発表された共同声明で「台湾海峡の平和と安定の重要性」とする文言を盛り込んだのは大きな進展だったが、中央政府の動きは遅すぎると指摘。「全国日台友好議員協議会」の会員たちが中央政府を『動かして』いこうと呼びかけた。
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