一周の旅」の第3弾として19日から3日間の予定で雲林県を訪問された。
初日の19日は斗六市の私立環球科技大学で講演されたが、昨日20日は生憎の天気だった
ため、予定されていた蘇治芬県長(県知事)主催の歓迎宴も中止となり、20日と21日のス
ケジュールは中止になったという。
20日の国立雲林科技大学(斗六市)での講演も中止となり、「李登輝元総統にひと目会
いたいと多くの学生が花束やカードを手にホテルまで足を運んだため、急きょ座談会が行
われた」という。中央通信社がこの雲林訪問を伝えているので下記にご紹介したい。
ちなみに、蘇治芬県長は女性知事。3月6日から9日まで幕張メッセで行われた「FOODEX
JAPAN 2012」で台湾の農産物をアピールするため、高雄市の陳菊市長(女性)、嘉義県の
張花冠知事(女性)らとともに来日している。
李元総統の「台湾一周の旅」は、旧友を訪ね、各地の産業を視察することを目的とし、
その第1弾として4月18日から20日にかけ南部の屏東県と高雄市を訪問。5月16日から18日は
その第2弾として「台南・嘉義」を訪問された。今回の雲林が第3弾となり、夏くらいまで
に、台湾を一周される予定だという。
李元総統、雲林の旅 「若者よ、未来は君たちの肩に」
【中央通信社:2012年6月20日】
http://japan.cna.com.tw/Detail.aspx?Type=Classify&NewsID=201206200009
(雲林 20日 中央社)李登輝元総統(89)は19日と20日、雲林県で大学生を相手に講演を
行い、未来の台湾を担う若者たちに人生哲学などを語って聞かせた。
李元総統はまず19日午後、環球科技大学の講座で「私の人生哲学」をテーマにゲストス
ピーチを行った。自らの成長過程を振り返りながら、学生らに対し、自己管理をきちんと
し、目標をしっかりと定めることの大切さを説き、またトイレ掃除など日常生活で必要と
されることをひとつひとつ丁寧にこなしていくことが成長につながると促した。
今時の若者には深遠すぎたのか、途中居眠りをする学生もいたが、李氏は「大事な話だ
から注意して聞くように」と諭したあと、「台湾の未来はあなたたちにかかっている。十
数年後には私はもういない」と切々と訴えた。
20日には宿泊先のホテルで雲林科技大学の学生らと座談会を行い、李氏は「今後は若い
人たちが台湾を引っ張っていかなければならない」と述べ、未来のリーダーに台湾の歴史
を理解してもらうために各大学を回っていると語った。
李氏は昨年11月に大腸がんの手術を受け、静養を続けていたが順調に回復、4月からは台
湾各地を南から順番に小旅行の形で訪れており、これまでに屏東、高雄、台南などを訪
問。雲林訪問は先月に予定していたが、風邪のため延期されていた。
雲林の旅は19日から3日間の計画だったが、台風5号の影響で20日以降のスケジュールは
キャンセルに。雲林科技大学での講演も中止となったが、李登輝元総統にひと目会いたい
と多くの学生が花束やカードを手にホテルまで足を運んだため、急きょ座談会が行われ
た。