ている。本年の第25回全国聯誼大会は楊梅区会が担当し、11月10日に桃園県中[土歴]市で
開催される。
本会の小田村四郎会長は毎年、祝辞を呈しており、昨年11月6日に嘉義市で開催された大
会の折もお送りしている。今年も送る予定だが、ここに昨年の祝辞をご紹介したい。
ちなみに、嘉義大会には折りよく「第16回日本李登輝学校台湾研修団」が開かれてい
て、参加者全員が大会に招かれ歓待された。参加者には大変楽しく充実した時間だったと
大好評で、李雪峰会長はじめ台湾高座会の皆様に改めて御礼申し上げます。
祝 辞
李雪峰会長はじめ台湾高座会の皆様、今年も第24回全国聯誼大会が嘉義市に於て盛大に
開催されますことを心からお祝い申し上げます。
はじめに、今年3月11日に発生致しました東日本大震災に対しまして、台湾の皆様から巨
額の義捐金と心暖まる御支援を賜りましたことに日本国民として心から御礼申し上げま
す。大津波により発生した原子力発電所の事故はまだ収束に至っておりませんが、被災地
の復旧は逐次進められており、必ず近い中に復興するものと確信しております。
さて、今年は大東亜戦争開戦70周年に当ります。往時を回想しますと、緒戦でこそ嚇々
たる戦果を挙げましたが、その後次第に戦局は悪化し、故郷台湾を遠く離れて学業の傍ら
軍需生産に挺身された皆様の御努力にも拘らず、遂に痛恨の敗戦に至りました。特に敵機
の空襲が激化してからは、勉学の余裕も奪われ、過酷な日々を送られ、遂に少なからぬ犠
牲者まで見るに至りましたことは痛惜の極みであり、深い感謝と追悼の誠を捧げる次第で
あります。
敗戦の結果、日本は台湾を放棄させられ、皆様は空しく故郷へ帰られましたが、御帰国
後はひたすら生業に励み、今日の台湾の繁栄を築かれました。しかも往時を忘れず、苦難
の日々を過ごした同窓が全国から相集い、旧交を暖める会合を積み重ねておられますこと
に深い敬意を表します。
翻って現下の情勢は、台湾を自国の不可分の領土だと僭称する中国が年毎に武備を増強
し、南支那海、東支那海を越えて太平洋に進出する勢いを見せております。これに対し、
米国は財政危機に直面して果たしてどこまで対抗できるか、必ずしも予断を許しません。
日台両国は、自国の防衛と東亜の安定のために緊密に連携しなければなりませんが、現状
は極めて心許ない状況にあります。我々両国民は少なくとも民間同士で交流を密にし、深
い友情を築いてゆきたいと思います。
第24回全国聯誼大会の御盛会と、台湾高座会の御繁栄及び会員の皆様の御健勝を心から
お祈り申し上げます。
平成23年11月6日
日本李登輝友の会 会長 小田村 四郎