今回は、本会と姉妹提携している李登輝民主協会が国立台北大学に河津桜の苗木を寄贈
して行われる植樹式と伺っており、本来ですと私自身も日本から参列してお祝いを申し上
げたかったのですが、訪台が叶わず書面をもってお祝い申し上げます。
日本李登輝友の会はこれまで約4000本の河津桜の苗木を台湾に寄贈しており、今年から
は、本会のカウンターパートである李登輝民主協会に寄贈することとなりましたが、これ
までお贈りした河津桜は台湾の大地にしっかりと根を張り、立派に育っていると伺ってお
ります。
李登輝元総統は、本会などが桜の苗木を台湾に贈るに際し「台湾の人々も日本の桜を麗
しいと共感しています。私はこのたびの桜の苗木を台湾全土に広げることにより、台湾と
日本の親善友好の基礎がいっそう固まるものと信じ、一日も早く日本の方々とともに手を
つないで、一緒に台湾の麗しい桜の花見を満喫いたしたいと念願しております」と述べら
れました。
また、李登輝民主協会の蔡焜燦理事長も、本会への桜寄贈依頼書において「台日の親善
友好関係を象徴するものとして日本の桜を台湾に植え、その桜の木の下で台湾人と日本人
が花見をするという光景をぜひ実現したいと願っております」と綴られています。
桜はまさに親善友好の象徴であり、日台共栄の象徴です。春は満開に咲いた花を愛で、
夏には豊かに葉の繁った木の下で憩い、秋には色とりどりに彩られた落葉を楽しむことが
できます。ここ台北大学に植えられた河津桜を「台湾の子」として育て、末永く台湾の
人々を癒されんことを心から希っております。
最後になりましたが、このたび起こった巨大地震に対し、李登輝先生からは早々に優渥
なるお見舞いのお言葉をいただき、蔡焜燦先生からも懇篤なお見舞いのお電話を頂戴いた
しました。御心遣いに心から感謝申し上げます。他にも多くの台湾の方々からお見舞いを
いただき、未曾有の事態に際し、改めて日本と台湾の絆の太く強いことを感じておりま
す。
桜植樹式のご盛会並びに皆様方のご健勝を心からお祈り申し上げます。
平成23年(2011年)3月14日
日本李登輝友の会 会長 小田村 四郎