9月23日、台風18号がもたらした大雨の影響により、台湾の花蓮県では馬太鞍渓の上流にあるせき止め湖が決壊し、大量の水があふれて大規模な洪水が発生して下流の光復郷を襲い、市街地が濁流に飲み込まれました。
中央災害対策センターの統計によれば、26日午後4時現在、15人が死亡、7人が依然として行方不明になっているそうです。
花蓮では昨年(2024年)4月3日午前7時58分(日本時間8時58分)、台湾東部海域でマグニチュード7.2、最大震度6強の地震が起こり(2024年台湾東部地震)、18人が犠牲となり1,145人が負傷したそうです。
現在も復興活動が進められている最中に新たな被害が発生しました。
2024年台湾東部地震では本会もお見舞い募金を募り、400万円ほどの義捐金を寄せていただきました。
改めて御礼申し上げます。
当初、この義援金は台北駐日経済文化代表処を通じて被災地復興に役立てていただこうと考え、案内状(2024年4月8日)にもそのように記しました。
しかし、その後、花蓮県にある国立東華大学・原住民民族学院(原住民民族学部)の校舎などが大きな被害を受けたことを知りました。
実は、この原住民民族学院には、台湾の李登輝民主協会の理事長だった故蔡焜燦先生が2012年1月に本会から寄贈の河津桜の苗木を植え、台湾歌壇代表でもあった蔡理事長の和歌を刻んだ記念碑も置かれていました。
本会も、2012年2月に「2012台湾・お花見ツアー」として大学を訪問し、植樹された桜や記念碑を見て回り、夕食会には原住民民族学院の呉天泰院長も出席し、桜を通して親睦を深めました。
そういうご縁の深い国立東華大学の原住民民族学院が地震の被害を受けたことを知りました。
それなら原住民民族学院に義援金を役立てていただくのがもっともいいのではと考え直し、現在の院長と交流のある中央研究院の黄智慧先生に仲介していただき、予想以上に時間がかかりましたが、今年の8月になって義援金を役立てていただけることを確認できました。
間もなく義援金をお送りできるというときに起こった、今回の台風18号による大規模洪水による災害でした。
先にご紹介したように、9月25日、台湾の衛生福利部(日本の厚労省に相当)が管轄する財団法人賑災基金会は義捐金の受け付けを開始し、10月24日(金)まで受け付けるとのことです。
9月25日に被災地を視察した頼清徳・総統は1カ月分の所得を寄付すると表明し、その前日に被災地を視察した蕭美琴・副総統と、23日夜に花蓮県光復郷に対策センターを設置するよう指示した卓栄泰・行政院長も1カ月分の所得を寄付すると表明しています。
日本からももちろんお振り込みできます。
いささか振り込み手続きは面倒かもしれませんが、ご協力のほどお願いします。
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