【祝】 今年の外務大臣表彰は台湾から3団体、1個人が受賞

 台湾の人々に日本からの叙勲が再開されるようになったのは、日台関係が緊密化してきた2005年の春の叙勲からで、当時の交流協会台北事務所長だった内田勝久氏の英断によります。

 再開第1号の叙勲者は、蔡茂豊氏(台湾日本語教育学会元理事長、元東呉大学外国語学院院長)で旭日中綬章を授与されました。以来、今年の春まで79人が叙勲の栄に浴されています。

 また、日本台湾交流協会台北事務所は、長年にわたり日本文化の紹介や普及活動を行い、対日理解の増進に大きく貢献した文化団体を表彰し感謝状を贈呈しています。

 これは沼田幹男代表によって2014年12月11日にはじめられ、天皇陛下御誕生日祝賀レセプションの当日、台湾歌壇、華道池坊台湾支部、台湾太鼓協会の3団体が表彰されました。

 さらに、外務大臣が、我が国と諸外国との友好親善関係の増進に多大な貢献をしている中で、特に顕著な功績のあった個人および団体について、その功績を称える「外務大臣表彰」に台湾関係が対象となったのは2016年度(平成28年度)からです。

 この時は2団体(台湾日本語文学会、台湾日本語文学会)1個人(松本●彦・日台スポーツ・文化推進協会理事長)が受賞しました。(●=或の部首戈のノが3つのさんづくり。あや)

 8月16日、外務省は令和5年度(2023年度)の外務大臣表彰として187個人、63団体を発表しました。台湾関係は下記の3団体、1個人でした。心から祝意を表します。

 授賞式は8月22日に飯倉公館(東京都港区麻布台)で行われるそうで、表彰式出席者には表彰状が授与され、個人には副賞(風呂敷)が贈られます。海外在住受賞者には後日、在外公館を通じて表彰状及び副賞が贈られます。

 ちなみに、2016年度から2023年度までの台湾関係受賞者は、17団体、9個人となっています。

・財団法人 語言訓練測験センター(台北市) 功績概要:台湾における日本語教育の促進

・財団法人 台南市台日文化友好交流基金会(台南市) 功績概要:日本と台湾の相互理解の促進

・東亜経済協会(台北市) 功績概要:日本と台湾との経済関係の促進

・張炳煌 中華書学会会長、淡江大学教授兼文錙芸術中心主任(台北市)   功績概要:日本と台湾の文化交流の促進

 なお、台南市台日文化友好交流基金会(旧台南市台日友好交流協会)は本会ともご縁が深く、先般7月に実施した「李登輝先生墓参訪台団」で台南を訪問した折、初代理事長で前台南市旅游局長の郭貞慧さんと現理事長の李退之氏(元台南市議会議員)ご夫妻を昼食会にお招きし、懇親を深めたばかりでした。

 下記に外務省が発表した受賞者リスト(団体、個人)を紹介します。

 余談ながら、個人では、台湾との関係も深く、日本台湾学会理事をつとめる川島真・東京大学教授が「中国における日本研究の促進」に貢献したとして受賞しています。

 本来であれば、日本台湾交流協会が受賞者の詳しい功績を発表するのですが、まだホームページに掲載されていませんので、中央通信社の記事をご紹介します。

◆外務省:令和5年度外務大臣表彰受賞者リスト(団体) https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100540423.pdf

◆外務省:令和5年度外務大臣表彰受賞者リスト(個人) https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100540421.pdf

—————————————————————————————–外務大臣表彰、張炳煌淡江大学教授と台湾3団体が受賞【中央通信社:2023年8月18日】https://japan.focustaiwan.tw/politics/202308170003

(東京中央社)外務省は16日、2023年度の外務大臣表彰の受賞者を発表した。台湾からは個人としては張炳煌(ちょうへいこう)淡江大学中国文学科教授が、団体では台南市台日文化友好交流基金会(台南市)など3団体が選ばれた。

 中華民国書学会会長や淡江大文錙芸術センター主任などを務める張氏は、書の創作や普及、教育、海外普及に尽力してきた。日本と台湾の文化交流の促進に貢献した功績が評価された。

 台南市台日文化友好交流基金会は日本と台湾の相互理解の促進における功績が認められた。この他、外国語の教育や訓練、検定を実施する「語言訓練測験センター」(台北市)が「台湾における日本語教育の促進」で、台日の経済分野での連携強化を図る「東亜経済協会」(同)が「日本と台湾との経済関係の促進」でそれぞれ受賞した。

 外務省によれば、外務大臣表彰は日本と諸外国との友好親善関係の増進に特に顕著な貢献があった個人や団体を表彰するもので、今年は187個人、63団体が受賞した。表彰式は22日に東京都内で行われる。海外在住受賞者に対しては、在外公館を通じて後日、表彰状と副賞が贈られる。

(楊明珠/編集:名切千絵)

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