巨嬰外交を法律化する「対外関係法」
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「台湾の声」編集長 林 建良(りん けんりょう)
7月1日、中国で新しい法律が施行された。
「対外関係法」
これは外交関係を規定する法律。
外交関係を法律を持って規定するのは異例中の異例。
なぜなら外交は本来円滑に行うことが普通。
なぜ習近平はこの法律を作ったか。
1.習近平の知能レベルが低すぎるから。
2.習近平の権威不足。
この対外関係法は巨嬰外交(乱暴な赤ちゃん外交)を、
これからも続けていくという意志の表れ。
共産党機関紙「求是」に
2023年2月16日習近平が載せた論文で、
「法的手段で国際闘争をする。
中国以外で適用する法律体制を構築する。
」
世界中は自分の言うことを聞かないといけないという意味。
2023年6月29日人民日報にて、
王毅外交トップが論文で
「対外関係法は法的手段で国際闘争する。
」
この対外関係法は全部で6章、合わせて45条の条文がある。
その第1条とは、
「中華民族の偉大なる復興を実現する。
」
「人類運命共同体を構築する。
」
第3条には、「この法律には習近平思想の指導の元で実行する必要がある」と記載。
第5条、対外関係は中国共産党の指導の元で、すべての国を指導するというようなニュアンスになっている。
第8条、「すべての個人と組織は、この法律に違反すると法的責任を追及する」つまり罰するという意味。
第18条、人類運命共同体を具体的に三つの方法で推進する。
1.グローバル発展イニシアチブ(グローバルレベルで中国的現代化を推進する。
すべての人類を中国共産党が指導する。
)
2.グローバル安全保障イニシアチブ(一国主義に反対する。
反米。
)
3.グローバル文明イニシアチブ(中国共産党が世界的普遍価値観を構築する。
)
第26条、一国主義に反対する。
第33条、中国の主権安全、中国の発展利益を妨害する国に対して必ず反撃をする。
第38条、中国国内にいる外国人や組織も中国の国家安全に危害を与えてはいけない。
(これは中国国内にいる外国人に対する恫喝)
これと同時に7月1日に新しい反スパイ法も中国で施行された。
中国にいる外資がどんなことをやっても、中国の法律に違反することになってしまった。
基準は中国政府の一方的な判断
対外関係法の影響とは。
対中国国内:
1.巨嬰外交(乱暴な赤ちゃん外交)の固定化
2.外交が硬直する。
反応が遅くなる。
3.無気力外交。
外交官僚のやる気を無くさせる
対外的影響:
1.侵略性外交を展開することによって、中国に対する信頼度が減る。
(信任赤字・イギリス経済学者Goerge
Magnusの表現)
2.外国企業の脱中国が加速する。
3.デリスキングが加速する。
(脱リスク)
4.中国と西側の衝突が増える。
この法律の背景に習近平の心理が見える。
習近平は子供の時はいじめられっ子。
そこから強がることを覚えた。
ヒトラーの幼少期にも似ている。
強くない独裁者、コンプレックスを持つ独裁者が
権力を持つと非常に残酷で厄介になる。
これを機に日本企業は中国から撤退した方が良い。
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