大阪の根屋 です。
先ほど以下の文書を小学館あてに送信しました。
皆様にご披露します。
小学館オンライン担当者殿
関係部門へのご手配お願いします。この文書を受理していただけたら、受理した旨のご返事を賜りたく存じます。
中国語の学習に、「中日辞典」小学館第2版(カシオ電子辞書)を使わせていただいています。ありがとうございます。
使用しながら、先日来気になっていたことがありますのでお尋ねします。
台湾を調べていましたところ、
問1 <地名>台湾(たいわん)
「中国の東南海上に位置する。中国の一部であるが、中国本土に統一されていない。」
とされています。
「東南海上に位置する」と地理的位置としては間違いありません。しかし、「中国の一部であるが」と、台湾は中国の領土であると表明されています。この表現の根拠は何なのでしょうか。私は近現代のアジアについて専攻していましたので、この表現には納得できません。何を根拠に「中国の一部」と談じておられるのかご教示ください。日中共同声明にもこのような表現はありません。
また、「中国本土に統一されていない」とも表現されています。貴社は、「中国本土に統一」されるのが至極当然であるが未だ「統一されていない」と思っての表現以外に貴社の見解は理解できません。「中国本土に統一」されることを考えて、あれこれ工作している大きな勢力は存在します。中華人民共和国政府です。中国政府の基本姿勢は「台湾を統一する」ことにあることは自明です。
「中国本土に統一されていない」とは、中国政府の立場に立って記述されたものとしか考えられません。これが日本の企業としての貴社の基本姿勢ですかお尋ねします。
問2 「台湾は中国最大の島である」
この「台湾は中国最大の島である」は何を根拠に、中国の島と断定されているのですか。未だかって台湾が中国の領土となった歴史的事実は戦前も戦後もありません。このように表記されている信頼に足る国際的文献でもあるのですか。具体的の教示ください。それとも、中国政府の言なのでしょうか。
多分貴社は、1972年の日中共同声明において「中華人民共和国政府は,台湾が中華人民共和国の領土の不可分の一部であることを重ねて表明する。日本国政府は,この中華人民共和国政府の立場を十分理解し,尊重し,ポツダム宣言第八項に基づく立場を堅持する」と記載されている共同声明を持ち出すことでしょう。
事前にお伝えしますが、この声明は「台湾が中華人民共和国の領土の不可分の一部であることを重ねて表明する」中国政府の立場を理解・尊重すると表明したに過ぎないのであって、「承認した」のではありません。これは我々がこれまで繰り返し外務省に確認したことです。理解の仕方について詳細に質問をすると、外務省は、「承認した」のでないことを表明しています。
改めて具体的な国際文献を具体的に教えてください。
問3 「台湾島、澎湖列島およびその他の附属島からなる。アミ族など9つの先住民族が居住する。」
この表記の仕方に、中華人民共和国の側から見た表記をしていると感ずるのは私だけでありましょうか。具体的事実の列記と言うように思うのですが、「台湾島・澎湖列島」と言うからには、台湾を「最大の島」と評価する中国の見方と断ぜざるを得ないのです。「台湾本島・澎湖列島」と表記するならば中国政府の立場に立脚した記述といえないのですが。この点での貴社のお考えをお聞かせください。
問4 「1895年から1945年までの50年間、日本の植民地になった」とあります。植民地と言う表現をお使いですが、ここに言う「植民地という」概念をご説明ください。
台湾は、日本の「植民地ではなかった」という学者もいます。少なくとも「50年間、日本が統治していた」と表現なさいませんか。
以上4問についてお尋ねするものです。
2週間以内にご返事をいただけますようお願いします。
根屋 雅光