【産経正論】トランプ大統領にぜひ靖国神社の参拝を

【産経正論】トランプ大統領にぜひ靖国神社の参拝を
【産経正論】トランプ大統領にぜひ靖国神社の参拝を 同盟強化が歴史戦を封じ込める 

2017.2.17 産経新聞より転載

                     ジャーナリスト・井上和彦

 今回の日米首脳会談で、安倍晋三首相とトランプ大統領は「揺らぐことのない日米同盟」を再確認した。さらにアメリカは核および通常戦力の双方によって、日本の防衛に対してあらゆる種類の軍事力を使うと言及した。

 ≪結束を誇示する日米関係≫

 このところ安倍首相が日米関係を語るとき、同盟の結束という言葉を忘れない。2015年4月に米議会で演説した際、「熾烈(しれつ)に戦い合った敵は、心の紐帯(ちゅうたい)が結ぶ友になりました」と述べ、日米同盟をはじめて「希望の同盟」と例えた。昨年末のハワイ真珠湾訪問でも「和解の力」と「希望の同盟」を高らかにうたい上げた。

 大東亜戦争で熾烈な戦いを演じた日米両国が、戦後は和解し、強固な同盟関係を結ぶに至ったことを世界に発信したのである。

 これは昨年5月に広島を訪問したオバマ大統領も同じだった。ただしオバマ大統領のスピーチにも安倍首相のそれにも“謝罪”の言葉は盛り込まれなかった。これについて違和感を覚えた人もいただろうが、それは日本に対し、執拗(しつよう)な歴史戦を挑んでくる中国へのメッセージであったことも忘れてはなるまい。

 中国の脅威が顕在化し、日米両国が1997年9月に「日米防衛協力のための指針」(ガイドライン)の見直し作業の最終報告を行った翌月、当時の江沢民国家主席は中国の元首として12年ぶりに訪米し、その途上でハワイに立ち寄って真珠湾攻撃で撃沈された戦艦アリゾナに献花した。

 そこには中国がアメリカの負った古い傷を思い起こさせ(リメンバー・パールハーバー)、日米同盟に楔(くさび)を打ち込もうとする政治的意図が見え隠れしていた。

 ≪効力失った中国の対日カード≫

 そもそも日本が対米戦を前に大陸で戦っていたのは、主として蒋介石率いる国民党軍(中華民国)である。同時に当時のアメリカが軍事援助も含めて共闘していたのも国民党軍だった。

 ところが、「中華民国」に代わって国連安保理の常任理事国の座についた中華人民共和国は、そのまま「戦勝国」になってしまった。そもそも中華人民共和国は、終戦後に勃発した国共内戦で勝利した結果、1949年10月1日に建国された国であり、日本は中華人民共和国とは戦争しておらず、まして同国が対日戦の「戦勝国」を名乗るのには無理がある。

 毛沢東は、64年に北京を訪れた佐々木更三氏(のち日本社会党委員長)にこう述べている。

 《日本軍国主義は中国に大きな利益をもたらし、中国人民に権力を奪取させてくれました。みなさんの皇軍なしには、我々が権力を奪取することは不可能だったのです》(東京大学近代中国史研究会訳『毛澤東思想万歳』下巻)

 ところが現在では、そんな史実は封印され、中国は「対日戦勝国」に成り上がったのである。だからこそ中国は日本に対して贖罪(しょくざい)の姿勢を求め、執拗に歴史戦を仕掛けてくるのだ。

 日米両国首脳は昨年、大東亜戦争の最初と最後の象徴の地を相互訪問し、恩讐(おんしゅう)を乗り越えて真の和解を成し得た。これは、中国の対日歴史カードの効力を著しく低下させたといってよかろう。

 それを示すように安倍首相のハワイ真珠湾慰霊に同行した稲田朋美防衛相は帰国後、靖国神社を参拝したが、反発はごく短期間で収束した。これで安倍首相の参拝再開の道は開かれたとみてよいだろう。そもそも「靖国問題」の実相は、中国の対日歴史戦の一環なのだ。

 ≪トランプ大統領は靖国参拝を≫

 中国が日本の首相の靖国神社参拝に反対表明してきたのは米ソ冷戦のまっただ中の1985年、ちょうど中曽根康弘首相とレーガン大統領が「日米蜜月」をアピールした時代だった。

 最近では小泉純一郎首相の靖国神社参拝に対して中国が猛反発したが、これも、対テロ戦争でブッシュ大統領との強い結束が示されたときである。

 安倍首相は積極的平和主義に基づく防衛政策や安全保障法制の整備を進め、日米同盟の強化を一段と深めている。

 中国の対日歴史戦の目的は、日米同盟に楔を打ち、日本の安全保障政策を牽制(けんせい)することだ。中国が対日外交を有利に展開し、地域における日本のプレゼンスを封じ込めるためには、日本が“贖罪意識”を持つ戦争の「加害者」であり続けなければ困るのだ。

 安倍首相のハワイ真珠湾訪問に際し、中国の陸慷報道官は「真珠湾以外にも南京大虐殺記念館などの慰霊施設がある」などと記者会見で述べていたが、ならば日本にも慰霊施設がある。靖国神社だ。

 今回の訪米で、安倍首相はアメリカの戦没者を追悼するためにアーリントン墓地を訪問し鎮魂の誠をささげた。であれば年内に予定されたトランプ大統領の来日時に、日本の戦没者を祀(まつ)る靖国神社を、安倍首相とともに参拝してもらえないだろうか。これで戦後日本の軛(くびき)は取り除かれることになろう。(ジャーナリスト・井上和彦 いのうえ かずひこ)

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