陳菊・高雄市長来SOGO八王子店 [古市 利雄]

【8月4日 メールマガジン「台湾の声」】

【レポート】陳菊・高雄市長来SOGO八王子店

                    台湾研究フォーラム事務局長 古市 利雄

 明日8月5日までだが、SOGO八王子店で台湾の美しい景色から何気ない台湾人の生
活風景まで、台湾全土のさまざまな魅力を紹介した「台湾写真展2007」が催されている。

 それにあわせて台湾第の陳菊・高雄市長が、八王子市との交流協定締結記念事業の一
環として来日し、今日(4日)SOGO八王子店で記念式典が行われ、黒須隆一・八王子
市長をはじめ、許世楷・台北経済文化代表処代表(駐日台湾大使に相当)、萩生田光一・
衆議院議員、八王子市議会議員らが出席した。

 式典会場は多くの八王子市民や在日台湾人、台湾を支持する日本人がかけつけた。私
もその一人。先月、葉菊蘭・前高雄市長を見たばかりなのに、今度は現市長を見るのも
不思議なもの。

 陳菊氏は、1979年、雑誌『美麗島』による民主化を求めるデモが国民党政府により大
弾圧を受けた「美麗島事件」で、反乱罪により逮捕、投獄された。台湾民主化運動の女
性闘士である。政権交代後は行政院労工(労働)委員会主任委員を務め、2006年12月、高
雄市長に当選した。

 葉菊蘭氏は、台湾建国烈士と謳われた鄭南榕の夫人で、葉氏自身も台湾民主化運動に
参加している。

 二人とも与党・民進党の政治家で、女性であるなどの共通点もあるが、受ける印象は
かなり異なる。

 葉菊蘭氏はキャリアウーマンといった感じの、インテリジェンスを感じさせる、スマ
ートな印象である(頭脳ということだけでなく体型も)。

 対する陳菊氏は、愛嬌のある台湾の歐巴桑(おばさん)といった感じで、正直なとこ
ろスマートな印象ではない(同上) 。

 また葉菊蘭氏は苗栗生まれの客家人で、陳菊氏は宜蘭生まれのホーロー人と、お互い
民族は異なるのだが、その民族の空気が強く香る地域で生まれている点が共通している
のは興味深い。

 高雄市は前市長、現市長さらに、謝長廷元市長まで、この数ヶ月で来日している。し
かし台北市とはいうと、カク龍斌現市長、馬英九前台北市長が、ここ最近来日したとい
うの寡聞にして聞かない。馬英九氏が来日したのは去年の7月だったろうか。

 まあ、単なるスケジュールの関係だとは思うが、台北にはもう少し日本人観光客誘致
のためには努力してほしいものだ。

 確かに個人的意見としては南台湾のほうがおもしろく、外国人観光客が台北に一極集
中している現状はおかしいと思うが、なんだかんだで台湾の首都であり、アジアを代表
する大都市である。

 台北、高雄、互いに切磋琢磨して、中国、韓国から観光客を奪い取るぐらいの心意気
で、台湾を日本人が一番行きたい観光国にしてほしいものだ。

 明日の午前は台湾写真展へ、午後は台湾研究フォーラムへ、どうぞ。美味しい台湾ビ
ールもあるので。



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