李登輝元総統追悼:東京の代表処に550人が弔問記帳 札幌弁事処にも記帳所

 7月30日に亡くなられた李登輝元総統に弔意を捧げる弔問記帳所が東京・白金台の台北駐日経済文化代表処(駐日台湾大使館に相当)などに設けられ、昨日(8月3日)から記帳を受け付け始めました。

 初日の昨日、台北駐日経済文化代表処は午後1時から記帳を開始しましたが、炎天下にもかかわらず、開始前にすでに200人ほどが長蛇の列をつくって並んでいました。代表処の広報誌「台湾週報」によれば午後5時までに550人が記帳したそうです。

 代表官邸前の広場には李登輝元総統が大好きだった「千の風になって」のメロディが流れ、設けられた3つのテントは、入口から順に検温(身分証などの提示)、記帳所、拝礼所が並び、粛々と記帳してゆきます。拝礼所は菊の花で飾られ、中央に李登輝元総統のご遺影、両側に生花と中国語と日本語で記された追悼パネルが置かれていました。

 「台湾週報」によりますと、政界からは森喜朗・元首相、古屋圭司・日華議員懇談会会長/衆議院議員、岸信夫・日華議員懇談会幹事長/衆議院議員が訪れたそうです。その他にも、産経新聞は、麻生太郎・副総理兼財務相、鈴木馨祐・外務副大臣、立憲民主党の枝野幸男代表が訪れたと伝えています。

 また「谷崎泰明・日本台湾交流協会理事長、池田維・元交流協会駐台代表、経済界から佐々木伸彦・日本貿易振興機構(JETRO)理事長、メディア界から飯塚浩彦・産経新聞社代表取締役社長、僑胞界から趙中正・全日本台湾連合会会長ら」(台湾週報)も訪れたそうです。

 白金台の代表処には初日だけで550人が訪れたとのことですが、台北駐大阪経済文化弁事処、台北駐日経済文化代表処那覇分処、そして台北駐日経済文化代表処札幌分処も記帳所を設けています。

 関西在住の本会の辻井正房・副会長と永野孝男・理事は台北駐大阪経済文化弁事処に設けられた弔問記帳所を連れ立って訪問して記帳してきたそうです。記帳後には、李世丙・処長に直接弔意を伝えることもできたそうです。

 また、北海道札幌市内にある台北駐日経済文化代表処札幌分処も記帳所を設けましたので、本会理事の菅原洋・北海道道央支部長も記帳訪問するとともに、支部活動として追悼芳名帳を関係者に回して記帳していただく予定だそうです。

 8月7日までにいったいどれくらいの弔問者が訪れるのかわかりませんが、いかに多くの日本人や在日台湾人が李登輝元総統に弔意を示し、感謝の念などを伝えたかったかが推し量れるかと思います。記帳所を設けていただいた代表処や弁事処に深く御礼申し上げます。

 余談ながら、自民党の二階俊博・幹事長でさえ8月3日の記者会見で、李登輝元総統を「偉大な指導者で、日本との間の対応にも尽力された。謹んでご冥福をお祈り申し上げたい」と悼みつつ「われわれも墓前に弔意をささげる機会を得たいと思っている」(産経新聞)と述べたそうです。

 NHKニュースは動画も入れて報道していますので、「台北週報」の記事とともに下記にご紹介します。

◆NHKニュース:台湾の李登輝元総統死去 日本でも多くの人が追悼[8月3日] 動画:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200803/k10012548331000.html?utm_int=news_contents_news-main_001

—————————————————————————————–台北駐日経済文化代表処が「李登輝・元総統弔問記帳台」開設、初日は日本各界から約550名が来処し追悼【台湾週報:2020年8月3日】https://www.taiwanembassy.org/jp_ja/post/72964.html

 台北駐日経済文化代表処は「李登輝・元総統弔問記帳台」を開設し、8月3日午後1時より受付を開始した。真夏日だったにもかかわらず、多くの日本の方々が李・元総統に哀悼の意を捧げるため来処され、駐日代表処の門の外まで長い列ができた。当代表処の統計によると、同日午後5時までに日本各界から約550名の方々が記帳および弔問に訪れた。

 会場には祭壇が設けられ、中央に李・元総統の写真、両側に花と中国語および日本語の追悼文のパネルが置かれた。会場では李・前総統が生前好きだった曲「千の風になって」が流された。一般受付に先立ち、謝長廷・駐日代表が代表処各部署の部長らを伴い李・元総統に献花し、哀悼の意を捧げた。

 会場には日本の政界から森喜朗・元首相および古屋圭司・日華議員懇談会会長/衆議院議員、岸信夫・日華議員懇談会幹事長/衆議院議員ら多くの国会議員が訪れ、李・元総統に哀悼の意を表した。謝・駐日代表は弔意を遺族に伝達することを約束した。

 また、谷崎泰明・日本台湾交流協会理事長、池田維・元交流協会駐台代表、経済界から佐々木伸彦・日本貿易振興機構(JETRO)理事長、メディア界から飯塚浩彦・産経新聞社代表取締役社長、僑胞界から趙中正・全日本台湾連合会会長らも弔問に訪れた。

 新型コロナウイルスの感染を防ぐため、駐日代表処の入口では検温等の防疫措置を実施し、弔問客の協力の下、円滑に行われた。弔問記帳台は8月4日より7日まで午前9時から午後5時まで一般受付を行う。

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