昨年8月に「友好交流協定」を結んだ花蓮市長が釧路市を初訪問

 台湾の花蓮市は日本との交流が盛んで、1982年10月に沖縄県与那国町と姉妹都市、2019年10月に宮崎県高千穂町と姉妹都市盟約、続けて2019年11月に岩手県盛岡市と友好都市協定、2022年8月に北海道釧路市と友好交流協定を結んでいます。

 釧路市の蝦名大也(えびな・ひろや)市長が今年1月に花蓮市を訪問した返礼に、6月9日、釧路市を訪問して「文化や芸術、スポーツ、観光などの分野でのさらなる交流に期待を寄せた」と中央通信社が伝えています。

 釧路市と花蓮市はロータリークラブ同士の交流が行われていましたが、釧路市はカナダやロシアの自治体と都市間提携を結び、釧路港が24時間運用の国際港湾で北海道最大の穀物輸出入港であることから、米国アラスカ州のスワード港や米国ルイジアナ州のニューオーリンズ港と姉妹港を結んでいました。

 しかし、台北駐日経済文化代表処札幌分処の粘信士処長の仲介により、花蓮市には国際港湾や空港、国家公園などの観光資源がある他、先住民族の文化保護に共に力を入れていることなどの相似点があることで、昨年8月31日にオンラインで「友好交流協定」を締結するに至りました。

 ちなみに、蝦名市長も日台共栄首長連盟のメンバーで、与那国町の糸数健一町長も同聯盟のメンバーです。

—————————————————————————————–台湾・花蓮市長、釧路市を訪問 文化や芸術、観光など、さらなる交流に期待【中央通信社:6月10日】https://japan.focustaiwan.tw/politics/202306100001

 (花蓮中央社)東部・花蓮県花蓮市の魏嘉彦(ぎかげん)市長は9日、北海道釧路市を訪問し、蝦名大也市長と面会した。双方は文化や芸術、スポーツ、観光などの分野でのさらなる交流に期待を寄せた。

 両市の交流は台北駐日経済文化代表処札幌分処(領事館に相当)の粘信士(ねんしんし)処長の働きかけによって実現。昨年8月末に友好交流協定を締結し、今年1月には蝦名氏が花蓮を訪問した。

 魏氏はフェイスブックを更新し、新千歳空港から釧路までの道中、沿道の風景が花蓮と似ており、印象深かったと語った他、両市を結ぶチャーター便の早期実現を楽しみにしているとし、釧路の人々にも台湾を訪れてもらいたいと述べた。

 蝦名氏は2日の定例記者懇談会で、魏氏らは丹頂鶴自然公園や阿寒湖アイヌシアター「イコロ」などを訪問すると説明。両市の関係をさらに深めながら、お互いの繁栄と発展をしっかりと進めるとの意欲を示していた。

(張祈/編集:齊藤啓介)

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