日本が台湾にワクチン113万回分を7月8日に追加提供

 昨7月6日午前、茂木敏充・外務大臣は記者会見において「台湾への第2弾となりますワクチンの供与につきまして、所要の準備が整いましたので、明後日、7月8日にアストラゼネカ社製ワクチン113万回分を台湾へ空輸いたします」と述べ、日本が6月4日の124万回分に続いて台湾へアストラゼネカ社製ワクチン113万回分を無償提供することを明らかにしました。

 これに対し、蔡英文(さいえいぶん)総統はツイッターに「この『友情のワクチン』のお蔭で、より多くの台湾人がコロナ感染から守られることになります」と日本語で感謝のコメントを発表し、頼清徳・副総統や陳時中・中央感染症指揮センター指揮官など政府要人からの感謝のコメントが相次いで発表されています。下記に中央通信社の記事をご紹介します。

 台湾への約100万回分の追加提供は7月上旬とは伝えられていたものの、日程と追加分量が明らかとなってホッとしました。今回の分量も113万回分という半端な分量ということは、第1弾と同様に、この時点で日本で製造しているアストラゼネカ社製のワクチンの全部ということなのかもしれません。

 これで、米国提供の250万回分と日本の237万回分を合わせ487万回分。この日米台のトライアングルをいっそう強固にしたいものです。

 なお、茂木外相は記者会見でこれまでの日本の実績についても言及していて「すでに台湾にまず124万回分、その後、ベトナム、インドネシア、マレーシアにそれぞれ100万回分を供与した他、今週中に、タイ、フィリピンに対してもそれぞれ100万回を供与するとともに、ベトナムには100万回分の追加供与も完了する予定」だそうで、これに台湾への第2弾の113万回分が加わります。

—————————————————————————————–日本、台湾にワクチン113万回分を供与 8日に空輸 蔡総統「感謝」【中央通信社:2021年7月6日】https://japan.cna.com.tw/news/apol/202107060001.aspx

 (東京中央社)茂木敏充外相は6日午前の記者会見で、台湾に対する新型コロナウイルスワクチン追加供与について、英アストラゼネカ製113万回分を8日に台湾に空輸すると発表した。日本政府が台湾にワクチンを提供するのは6月4日以来2度目。蔡英文(さいえいぶん)総統は同日、インスタグラムなどで、日本政府に「改めて感謝する」と表明し、「この友情のワクチンによって、より多くの台湾人の感染リスクを低下させていく」とした。

 茂木氏は、東日本大震災発生時に台湾からいち早く義援金が寄せられたことに触れ、「心温まるさまざまな支援をいただいた」と言及。台湾の人々が困難に直面する中、「わが国からのワクチンの供与が台湾における新型コロナの感染拡大防止に寄与することを期待している」と述べた。日本政府は6月4日にもアストラゼネカ製ワクチン約124万回分を台湾に届けていた。

 外交部(外務省)は同日、報道資料で「台湾政府と人々を代表して心から感謝を表明する」とコメントした。

 蔡総統はインスタグラムで、東京五輪の開幕が迫っていることにも触れ、「東京五輪がんばれ!」とエールを送った。

▽ 熱海土石流に対する台湾からのお見舞い「心から感謝」

 静岡県熱海市で3日に発生した土石流に関し、蔡総統や外交部がお見舞いのメッセージを出し、支援の意向を表明したことに対し、茂木氏は「心から感謝したい」と述べた。

 日本と台湾の間で相互支援や援助がさまざまな形で進められていることは「まさに日本と台湾の友好の証しではないか」との考えを示した。

(楊明珠/編集:名切千絵)

※この記事はメルマガ「日台共栄」のバックナンバーです。


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