9月19日に台湾・淡水の真理大学大礼拝堂で行われる李登輝元総統の告別追悼礼拝に、米国は国務省のキース・クラック(Keith Krach)次官(経済成長・エネルギー・環境担当)を派遣してくるそうです。
驚きました。先般8月9日には、台北賓館における追悼献花にアレックス・アザー衛生福利長官という外交関係を断絶した1979年以来、大統領継承順位12番目となる最高位の高官を派遣したばかりです。今度は、国務省として台湾を訪れる最高位の高官を派遣するとのこと、米国が中国への牽制を強めていることがこの一事によく表われています。
国務省は今回の訪問について「台湾との強い絆を保ち、政治的・経済的価値観を共有することで、李元総統の遺産に敬意を示す」(NHKニュース)と発表しているように、クラック次官は「台湾側と経済協力の強化について話し合うほか、蔡英文(さいえいぶん)総統らの政権中枢とも交流する予定」(中央通信社)だそうです。
ちなみに日本は、李登輝元総統と気脈を通じていた森喜朗・元首相が8月の追悼献花に続いて訪台する予定だそうです。
—————————————————————————————–クラック米国務次官が台湾訪問 断交後で最高位の米国務省高官【中央通信社:2020年7月17日】https://japan.cna.com.tw/news/apol/202009170001.aspx
(台北中央社)米国務省のキース・クラック次官(経済成長・エネルギー・環境担当)が17〜19日の日程で台湾を訪問する。次官は長官、副長官に次ぐポストで、クラック氏は1979年に米国が台湾(中華民国)と断交して以降訪台する最高位の同省高官となる。外交部(外務省)が17日明らかにした。
外交部によると、クラック氏は台湾側と経済協力の強化について話し合うほか、蔡英文(さいえいぶん)総統らの政権中枢とも交流する予定。滞在最終日の19日には、北部・新北市淡水で行われる李登輝(りとうき)元総統の告別追悼礼拝に参列する。
8月のアレックス・アザー米厚生長官に続く米高官の訪台となる。外交部は、米国が台米関係を重視していることや、一貫して台湾を固く支持していることを際立たせるものとして歓迎し、双方の全面的なパートナーシップの深化などに期待を示した。
(陳韻聿/編集:羅友辰)
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