その交流内容を見てゆくと、例えば青森県・弘前市と台南市(2017年12月4日に友好交流覚書)はリンゴとアップルマンゴー、大分県中津市と台中市(2017年2月9日に自転車旅行と観光交流促進協定)はサイクリングロード、愛媛県と台北市(2016年5月18日に国際交流促進覚書)も自転車イベント、島根県松江市と台北市(2014年7月28日に交流促進覚書)は牡丹、岐阜県美濃市と高雄市美濃区(2012年11月29日に友好協定)は同じ美濃という地名とともに美濃紙傘や陶芸など、その特産品や力を入れている分野での共通項を背景に都市間提携に至っているケースが多い。
ここに紹介するのは、チューリップを特産とする富山県砺波(となみ)市の台湾との交流。
砺波市は2014年から台湾から観光に来てもらおうと「ようこそとなみキャンペーン」に取り組んでいて、このたび末永く友好を深めようと新品種の育成を企画。4月26日に同市のチューリップ四季彩館で受粉式を行ったという。下記にそれを伝える記事を紹介したい。富山の「チューリップテレビ」でもニュースとして取り上げていたので、併せてご紹介した。
中日新聞によれば、砺波市は「2016年には南部の嘉義(かぎ)市に球根を輸出、現地の小学校に水栽培セットを贈ったり、児童の訪問を受けたり、チューリップで交流している」という。島根県松江市と台北市が牡丹の花を介して都市間提携に至ったように、砺波市のこのような努力が都市間提携や観光客の増加につながることを切に期待したい。
◆【動画】砺波市・台湾交流イベント 新品種を作ろう 受粉セレモニー http://www.tulip-tv.co.jp/news/detail/index.html?TID_DT03=20180426151457&MOVE_ON
————————————————————————————-咲け 友好のチューリップ 砺波+台湾 四季彩館で受粉式【中日新聞・富山版:2018年4月27日】http://www.chunichi.co.jp/article/toyama/20180427/CK2018042702000015.html
砺波市と台湾の友好の新しいチューリップを作ろうと、夏野修市長と台北駐大阪経済文化弁事処の代表が26日、同市のチューリップ四季彩館で受粉式に臨んだ。
夏野市長と同弁事処の謝銘宏(シェミンホン)総務課長、今藤久之市議長が登壇し、手にした筆で黄色に赤のしまが入った県産種「ザ・グレゴールミズノ」の花粉を、白地に紫の「フレミングフラッグ」に受粉させた。四季彩館の職員が種から球根に育て、順調に生育すれば5年後に初開花する。どんな色の花が咲くかはまったく分からないという。
夏野市長は「花を通した友好を未来につなげたい」とあいさつ。謝氏は「チューリップの花言葉はおもいやり。砺波のチューリップが台湾で咲くことを期待します」と述べた。園児らが歌やダンスで式に花を添えた。
砺波市は近年、チューリップフェアや庄川遊覧船が台湾の観光客の人気を集め、年間約1万人が訪れている。2016年には南部の嘉義(かぎ)市に球根を輸出、現地の小学校に水栽培セットを贈ったり、児童の訪問を受けたり、チューリップで交流している。 (山森保)