【黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」:2020年5月13日】
*原題は「中国から台湾に逃げてくる動きが加速」でしたが、「台湾が世界をリードし中国が世界常識から 乖離する」と改めたことをお断りします。*小見出しは、読者の便を考慮して編集部が付していることをお断りします。
◆世界での台湾の評価はうなぎのぼり
台湾の防疫物資は、品質が高いことから世界各国の関心が集まっているようです。報道によれば、カナダなど諸外国の行政機関や民間機関から購入の問い合わせが寄せられているとのこと。このメルマガでも書きましたが、世界が防疫物資の不足に直面しているのに付け込んで、不良品マスクを世界に拡散している中国とは対照的です。
新型コロナの対処をめぐっては、台湾政府の対策が実に迅速で的確なものだったことから、世界での注目を引くこととなりました。そして、台湾のWHOの総会への参加を後押しする国がだんだんと増えてきました。
もともとアメリカは台湾の参加を促していましたが、それに加えて日本もそのうちの一つです。報道によれば、「日本の対台湾窓口機関、日本台湾交流協会は11日から、関連の投稿をフェイスブックに行っている。総会が開催される18日まで毎日、投稿を続ける方針」だそうです。
さらに、台湾がコロナの封じ込めに成功したことが影響しているかどうかは直接報道されていませんが、台湾のビジネス投資環境が世界第3位だと報じられました。以下、報道を引用します。
<ビジネス環境を調査する米企業、ビジネス・エンバイロメント・リスク・インテリジェンス(BERI)の投資環境に関する最新の報告書で、台湾は対象となった世界50カ国で3番目に投資リスクが低いとされた。1位はスイス、2位はノルウェーで、台湾の順位はアジアでトップだった。
調査は対象国の「事業運営リスク」、「政治リスク」、「為替リスク」の3大指標に基づいて投資収益機会を比較したもので、台湾はそれぞれ、60点(世界3位)、46点(同13位)、77点(同1位)だった。全体では61点で、「投資家に投資拡大を勧められる」と評価された。>
また、アジアでは韓国とシンガポールが同点で5位、日本が11位、中国が23位だったそうです。2020年1月の総統選挙以来、世界での台湾の評価はうなぎのぼりです。
◆どんどん変わってゆく台湾と中国の関係
さらに、台湾は混乱する香港を支持し続けており、香港で禁書を扱ったとして店長らが中国当局に一時拘束された書店『銅羅湾書店』が台湾で再開しました。この再開に対して、蔡総統が個人名義でお祝いの花を送ったほか、立法院長や民進党幹部もお祝いに駆けつけました。
また、香港の実力派俳優のアンソニー・ウォン(黄秋生)氏は、台湾籍の取得に向けて準備をしていると公表しました。すでに本人は台湾入りしているようです。
このように、台湾は政治、経済、文化の各分野で、幅広く門戸を開いており、その自由な空気に世界が注目しはじめています。台湾は九州ほどの小さな島ですが、米中露といった大国が世界での影響力を弱めている一方で、台湾のような小国が世界をリードしてゆく時代がくるかもしれません。
武漢発パンデミックも、いよいよ終息に向かいつつあるように見えますが、韓国や中国では二次感染が起こっています。私は、このコロナ休みの間、様々なことを熟考し続けています。
台湾と中国との関係は、今後どんどん変わっていくでしょう。中国人にとっては、嘘つきも裏切りも美徳です。むしろ、日本人のようにバカ正直に人を信じることは危険です。信じるという言葉は、死ぬと同じ意味だと言っても過言ではありません。
今後は、そんな独自の文化、文明を持つ中国が世界常識からだんだんと乖離していくのかもしれません。
※この記事はメルマガ「日台共栄」のバックナンバーです。