台湾のＴＳＭＣ（台湾積体電路製造）の熊本進出を受け、熊本ばかりか九州全体が熱気を帯びている。
9月1日、東京支店に続く福岡支店を開設した台湾の玉山商業銀行は、福岡市内のホテルニューオータニ博多でオープニングセレブレーションパーティーを開催した。
同日、台湾のスターラックス航空の熊本と台北を結ぶ定期便の第1便が熊本空港に到着した。スターラックス航空は、週5往復の体制で定期便を運航する予定だったが、10月29日からはなんと毎日運航すると発表。また、9月18日からはチャイナエアラインが月曜日と金曜日の週2便で運航する。
また、9月7日には、九州半導体産業の振興を目指す産官学組織「九州半導体・デジタルイノベーション協議会（SIIQ）」と台湾の工業技術研究院（ITRI）は、九州と台湾の半導体連携を強化するため、関連技術や補助金に関する情報を互いに提供し合うことを目的とする覚書を締結した。
同日、工業技術研究院は九州大学と台湾の陽明交通大学とも研究者間の技術連携などに関する覚書を結んだという。
まさにＴＳＭＣ効果というにふさわしい状況だ。足が確保できれば、おのずと台湾からの観光客を誘致する流れとなる。
来る9月22日、「人吉球磨観光地域づくり協議会」は、台湾南部の高雄の観光団体「高雄観光圏」と包括的な連携協定を結ぶという。幸いなことに、熊本は2015年10月から高雄へもチャイナエアラインの定期便が就航している。
熊本に限らず、九州全土から修学旅行などで台湾を訪れることを願い、また、滞りなく人吉球磨観光地域づくり協議会と高雄観光圏の包括連携協定が結ばれることを願いつつ、下記にそのニュースをご紹介したい。
—————————————————————————————–旅行客呼び込め！ 熊本の協議会が台湾の観光団体と連携協定へ【ＮＨＫ：2023年9月12日】https://www3.nhk.or.jp/fukuoka-news/20230912/5010021851.html
台湾からの旅行客を呼び込み、地域経済の活性化につなげようと、熊本県の人吉球磨地域の自治体などで作る協議会は、台湾南部の最大都市、高雄の観光団体と包括的な連携協定を結ぶことになりました。
関係者によりますと、熊本県人吉市とその周辺の合わせて10の自治体などで作る「人吉球磨観光地域づくり協議会」は、台湾南部の高雄の観光団体、「高雄観光圏」と包括的な連携協定を結ぶことになりました。
3年前の「令和2年7月豪雨」からの復興に向けたサイクリングイベントに参加するため高雄観光圏の会員が人吉市を訪れるのに合わせて、イベント前日の9月22日に協定の締結式を行う方向で最終的な調整が進められているということです。
高雄は台湾南部の最大都市で、高雄観光圏の会員には当局のほか、130余りの企業などが名を連ねるということです。
「人吉球磨観光地域づくり協議会」としては、観光・文化の面で包括的に連携することを盛り込んだ協定をてこに、球磨川や温泉などの観光資源豊かな地元に高雄からの旅行客を呼び込み、人口減少に直面する地域経済の活性化につなげたい考えです。
あわせて、双方の交流を促進しながら、信頼関係の構築も図っていくことにしています。
※この記事はメルマガ「日台共栄」のバックナンバーです。
